Electronics

2014.06.23

Raspberry Piの販売数が300万個を突破

Text by kanai

Raspberry Pi財団のオフィシャルブログで、300万個目のRaspberry Piを販売したことが伝えられた。この記録が達成されたのは1カ月ほど前のことなのだが、製造パートナーからの売り上げ数の報告は数週間遅れて届くためだ。しかしこの知らせは、バッキンガム宮殿で開かれたイギリスの技術系企業の会合への財団の出席という絶好の機会にもたらされることとなった。当然のことながら、エリザベス女王、フィリップ王子、アンドリュー王子も会合に出席された。まあ、大したことじゃないけど。

Raspberry Piには、かなりの勢いがある。前回の大きな節目は200万個を売った2013年10月末のことだった。発売を開始してから、ソフトウェアのアップデートは何度も行われ、ハードウェアの改良も数回行われた。カメラモジュールのような周辺機器も加わった。今年の4月には Compute Moduleも発表された。新バージョンのRaspberry Piは、コアコンポーネントのサイズを小さなRAMボード程度にまで縮小した。

イギリスを本拠地とするRaspberry Pi財団の勢いは、ロイヤルファミリーにも届いていた。バッキンガム宮殿の今回のイベントに関するザ・ガーディアンの記事にはこう書かれていた。

技術業界でBBC Microから始めたという人にどれだけ会ったか、数え切れないよ」とヨーク公(編注:アンドリュー王子)はデモ製品を手にとり高揚した様子で話していた。

彼はRaspberry Piには完全に精通しているようだった。「人々が考えるRaspberry Piの使い道は、最初に想定されていたことを遙かに超えていた。だろ?」と彼は、テーブルで『マインクラフト』を走らせ、スペースベアを動かしているRaspberry Piを見ながら言った。スペースベアとは、2013年8月にFelix Baumgartnerとともに近宇宙へ飛び生還したコンピューターを搭載したテディーベアだ。

「いまだに、Piへの感心の高さに驚かされています」とEben UptonはMakeに語った。「1980年代に子どもだった私たちにとって、これは面白い標石となりました。Amstrad CPCの売り上げを超えたからです。それは、イギリスで二番目に売れたイギリス生まれの8ビットパソコンです。一番はあのZX Spectrum(アメリカではTimex)です。それを破るには500万個売らないといけません(C64 は論外。世界で1200万台以上売れました。大きな目標です)」

400万個に到達するのはいつか、誰か賭ける?

– Matt Richardson

原文