Electronics

2014.09.29

GEが家電品をハックするためのインターフェイスボード「Green Bean」を発表

Text by kanai

GEは自社製スマート家電のプログラムやコントロールが可能になるインターフェイスボードの発売を開始した。同時に、メイカースペースにGE製電子レンジや冷蔵庫を大量に配って、プロジェクトを立ち上げてもらいたいと考えている。

これは、GEとLocal Motorsが協力して、独立系のデザイナーたちに、大手製造メーカーにはできない早さで、新しいアイデアを発見し、作り、ライセンスさせるための橋渡しをするというFirstBuildプログラムから発展したものだ。このインターフェイスボードは、Green Beanと名付けられ、彼らの最初の製品となる。これにより、Makerたちは家電品をベースにしたプロジェクトが開発できる。

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オープンソースのMaker Moduleは、Raspberry PiなどのコンピューターをGEの家電品の頭脳に直接接続して、温度調整、つぶやきの設定、遠隔操作などといったプログラムの変更を可能にするものだ。Node.jsで書かれたSDKはgithubで公開されていて、すでにさまざまなプロジェクトがアップされている。そのなかには、冷蔵庫の照明を調整するものから、乾燥機の時間が終わったことをスマホに知らせると同時に、衣服にシワが入る前に取り出すことができないときのためにドラムを回転させ続ける命令を送ることができるというシステムまでいろいろだ。

このFirstBuildプログラムは、ケンタッキー州ルイスビルを中心に、マイクロファクトリー[訳注:マイクロファクトリーとはGEが立ち上げたメイカースペースのことだそうです]やメイカースペース)を仲間に加え、ハッカソンなどのイベントを通して地元コミュニティを開発に巻き込んでいる。これは、内部で高度に機密管理される一般的な大手企業での製品開発のやり方とは逆を行くものであり、Makerコミュニティによって、大手企業がビジネスの考え方を大きく変えようとしていることを示している。GEの家電部門は、先週、Electroluxに買収されたばかりだが、今後もプログラムを続け、6〜12カ月の移行プロセスを経て他の部門へも広げていきたいと考えている。

私たちはMakerConでFirstBuild製品エバンジェリストのTaylor Dawsonに会い、プログラムに関する詳細と、メイカースペースへの家電品の提供について話を聞くことができた(興味のあるメイカースペースは、social@firstbuild.comに連絡して参加希望の旨を伝えてほしい)。

– Mike Senese

訳者から:以下は、Taylorさんのスピーチの要約。

・大手メーカーが作る製品は氷山のようなもので、製品化されるの膨大なアイデアのなかのほんの一部にすぎない。
・大手メーカーの製品開発には莫大な予算と長い年月がかかる。その間にさまざまな要因によって最初の革新的アイデアとは違うものになっていく。そこで考え方を大きく変えて、スタートアップのようなやり方にしようと思った。つまりは少量生産。
・Local Motorと組んだのは彼らがそうしたマインドを持っているからだ。
・この協同開発は3つのプロセスで行われる。市場とのバリアをなくす。Makerや家電愛好家などの外部の人たちとつながることで、数カ月で新製品を少量作って発売する。本当によい製品だとわかれば大量生産に移す、というもの。
・すぐに作る、イテレーションを継続する、イノベーションを追求する。このように考え方を変革した。
・あとは、そのようにして開発された製品とGreen Bean、それを利用した製品の紹介。
・それらはここで見られます。

原文