Electronics

2014.10.22

ロケットサイエンティストのArduino at Heart

Text by kanai

The Carbon Origins Apollo data logger board
The Carbon OriginsのApolloデータロガーボード。

これは、モハベ砂漠に移り住み、家を買い、それを白く塗って、そこを即席の研究室に仕立て上げた学生グループの話だ。そして彼らは外へ出てロケットを打ち上げる。


Carbon OriginsのAmogha Srirangarajanに聞く。

しかし、彼らがNeptune 2ロケットを打ち上げたとき、問題が発生した。

「ロケットが爆発したんです。原因はわからない。データロガーがあれば……」

彼らはMakerなので、そして彼らが見つけ出したロガーは高すぎるか目的に合わないものばかりだったので、自分たちで作ることにした。


ホハベ砂漠から打ち上げられるPhoenix 0.2.1ロケット。

彼らのApolloボードは、サイズが2平方インチ(約1.3平方センチ)以下で、11個ものセンサーを搭載している。

「私たちはこれをApolloと呼んでいます。11個のセンサーを積んでいるからです……」

小さな6層のボードには、加速度計、ジャイロスコープ、磁気探知機、GPSが詰め込まれている。温度、気圧、湿度、光(紫外線と赤外線)が計測でき、音も録音できる。さらに、Bluetooth LEとWiFiも搭載し、ログデータはSDカードを使ってローカルに記録ができる。電源はLiPoバッテリー。有機ELディスプレイと振動トラックボールも備えている。すべて数えれば、Apolloには200以上の部品が使われていて、それがすべてわずか1.3平方センチのボードに収められているのだ。


MakerConニューヨークでのCarbon Originsの講演。

Arduino Dueと同じARM Cortex-M3チップを使っているので、このボードはArduino at Heartプログラムの参加製品であり、完全にオープンソースだ。ボードのすべてのセンサーにアクセスできる独自のArduinoライブラリーとともに出荷される。使われていないGPIOピンは、ユーザーが使えるように露出している。Carbon Originsでも、その余ったピンを使うシールドを開発中だ。

Amogha talking about the new board with Tom Igoe, one of the co-creators of the Arduino
Arduinoの協同開発者、Tom Igoeに説明するAmogha。

Celebrating their first Editor's Choice ribbon
初めてのEditor’s Choiceリボンを獲得。

このボードは、来月あたりにはKickstarterキャンペーンを開始する予定だ。そのころまた、Carbon Originsに話を聞こう。

– Alasdair Allan

原文