Electronics

2016.11.11

AdafruitのFeatherエコシステム

Text by Cabe Atwell
Translated by kanai

Adafruitは、去年から「Featherエコシステム」の構築に力を入れてきた。最初に発表されたのは、Feather 32u4 Basic Protoだ。小さな(51mm×23mm×8mm) 基板にATmega32u4 SoCを搭載し、GPIOは20本、オンボードのプロトタイピングセクションもある。このボードのユニークな点は、バッテリー充電器(LiPoバッテリー用)を備えたことだ。これにより、どこででも使えるポータブルなボードとなった。

その後、Adafruitは10種類以上ものボードを発売してFeatherエコシステムを充実させてきた。それぞれに異なる機能があるが、どれもスタンドアローンでも、互いに接続して追加機能としても使えるという点が大きい。そのほとんどが、マイクロコントローラー、フォームファクター、充電式バッテリー駆動、プロトボードといった部分が共通しているが、それぞれがユニークなハードウェアであり、個性がある。

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たとえば、Feather 32u4 AdaloggerはSDカードスロットを内蔵しデータの保存ができる。32u4 Bluefruit LEはBluetooth接続を可能にする。HUZZAHは、ESP8266 Wi-FiアドオンモジュールによりWiFi通信が可能だ。Featherエコシステムにはまた、WINGSと呼ばれる拡張ボードもある。ピンアウトを通じて、LEDディスプレイや無線モジュール、リレー(ラッチング、電源など)、ステッパーモーターや直流モーターのコントローラーなどが揃っている。Featherエコシステムでは、ユーザーは自分の目的に合ったボードを選ぶことができる。すでにMakerの間には多くのファンがいて、このエコシステムを利用していろいろと面白いものを作っている。ここに、いくつかの例を示そう(ボードに関する詳細はこのリンクを見てほしい)。

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DaveGun(Instructablesより)は、無線センサーアレイをAdafruit’s 32u4 Radioボードを使って開発した。センサーが何かを感じるとユーザーにアラートを送る仕掛けだ。離れた場所に置かれた複数の赤外線センサーモジュールがAdafruitのPro TrinketとRFM69HCW Transceiver Radio Breakoutボードに接続されている。それらが3Dプリントされたケースに収まっている。

センサーが何かの動きを感知すると、Feather 32u4 RadioボードとTFT液晶ディスプレイを持つ携帯モジュールに信号が送られ、振動して、ヒットした数を表示する。それぞれのセンサーは独立して働き、動きを感じるとそれぞれがヒットカウントを送ってくる。なので、どこに侵入者がいるかを推測できる。詳しくは、DaveGunのInstructableページを見てほしい。

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Kinetic DesignsのRussell Grokettは、AdafruitのHUZZAHとESP8266 Wi-Fiモジュールを使ってISS(国際宇宙ステーション)の追跡装置を作った。このISS Pointer Trackerは、Featherボードと小型のサーボとステッパーモーターでLEDを動かし、ISSの方位と高度を追跡するというものだ。

Raspberry Piがこの装置の頭脳になっているが、それはISSの位置を割り出すための計算にはHUZZAHのメモリーでは容量が足りないからだ(4MBのFlash、32KB SRAMと80KB DRAM)。もちろん、RussellのPointer Trackerは、ISS以外の人工衛星を追跡することも可能だ。そのためには、目標の座標をプログラムすればよい。作り方はRussellのInstructableを見てほしい。

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最後のプロジェクトは、人が座っているときの姿勢を監視するもの。Christopher Rushが開発したDIY Posture Sensorは、一日中デスクワークをする人の腰と肩の健康を守ってくれる。

シンプルだが、開発ボードの使い道としては斬新だ。AdafruitのFeather 32u4 Basic Protoと3軸加速度センサー、3ボルト振動モーターとバッテリーパックを使っている。

座っている人の姿勢を監視するためのコードは、AdafruitのSensor and MMA8451ライブラリーにあったものを利用している。詳しく言うと、Y軸方向(前後)に閾値を超える動きがあったときに、本人に知らせる仕組みだ。詳しくはこのプロジェクトのサイトを見てほしい。

この小さくて機能が特化された開発ボードを使えば、誰でもプロのデバイスが作れる。Adafruit FeatherでもArduinoでも、使用したいボードにはそれぞれにコミュニティの支援があるので、映画に出てくるハッカー程度にはすぐになれる。サイズ、価格、学習のしやすさは完璧だ。自分のアイデアを実現させないための言い訳はもう利かない。

原文