Kickstarter発のロボット”Romo”は、iPhoneが「頭脳」兼「顔」。2014年7月から日本での販売も行われている(Romo公式サイト)。
日本発の取り組みとして注目したいのはScratchとの連携だ。これまでも、RomoのSDKを使ってiPhoneアプリを作ることはできたが、2月末公開予定のScratch2romoというiPhoneアプリを使うことで、Scratchのビジュアルプログラミング環境からRomoとiPhoneにアクセスできるようになる。
Romoの無限軌道によるタートルグラフィクス的な移動だけでなく、iPhoneの内蔵カメラの制御やセンサーデータの取得が可能だ。高精度なセンサーのかたまりであるiPhoneをScratchから簡単に活用できる点がScratch2romoの最大の魅力かもしれない。
製品発表会では阿部和広氏によるScratch概論も展開された。ここ1、2年におけるScratchコミュニティーの成長ペースはとても速く、2月現在、500万人のユーザーによる800万の作品がscratch.mit.eduに登録されている。2013年頃からの急激な伸張はオバマ政権によるプログラミング教育の推進の効果というのが阿部氏の分析だ。
日本でもプログラミング教育に対する関心の高まりによってScratchを導入する事例が増えている。フィジカルコンピューティングへとScratchの応用範囲を広げるScratch2romoのようなプロジェクトも今後ますます注目されるだろう。