左から右へ:ストレートフルート、アップカット、ダウンカット、ボールノーズ、V溝ビット、コンプレッション、テーブルサーフェイシング
CNCマシンを手に入れたら、ツールを揃えなければならない。古いドリルビットを取り付けたりしてはいけない。ドリルは上下に動かして垂直に穴を開けるものだからだ。CNCマシンは、ほとんどが横方向に削るために使われる。
エンドミルには、フルートと呼ばれる切削面がある。もっとも一般的なエンドミルには、2つから4つのフルートがある。通常、フルートの数が少ない方が削り屑を排出しやすく、ビットの温度も上がりにくい。だが、フルートの数が多い方が削ったエッジはきれいに仕上がる。フルートが4つの基本的なタイプがあるが、これならさまざまな素材に適合し、エッジもキレイに仕上がる。ソリッドカーバイドかカーバイドチップがお勧め。HSS(ハイスピードスチール)よりも切れ味が長持ちするからだ。
ストレートフルート
さまざまな素材に対応し、一般的切削に向く。エッジの仕上がりも美しい。
アップカットとダウンカットエンドミル
螺旋状のフルート型エンドミル。削り屑を上に排出するか下に押し出すかの違いがある。アップカットは、プラスティックやアルミニウムを削るとき、削り屑を素早く外に排出するため熱を持つことも少ない。反面、上側のエッジが割れやすい。また素材が浮いてしまいがちになるので、しっかり固定しておく必要がある。
ダウンカットは、素材を押しつけながら切削するため、合板の表面のエッジをきれいに仕上げることができる。大きなパーツを削る場合はタブを使わずに済むこともある。シングルOフルートは、HDPE(高密度ポリエチレン)やアクリルなどのプラスティックをきれいに抜き取りたいときなどに向いている。フルートは熱を持ちにくい。熱は、素材が溶けて貼り付き、エンドミルとパーツの両方にダメージを与えることがある。
ボールノーズミル
先端がボール状になっているので、3Dツールパスに最適だ。ラフィングビットで大きな範囲を削りだしたときは、このエンドミルで3D断面を滑らかに処理できる。特に、2回以上のパスを使うとよい。
V溝ビット
V字切削は60°または90°のV溝ビットが最適だ。V字型の先端を使って、狭い場所の切削ができ、広いボトム部分は大きなスペースの切削に使える。V溝ビットはまた、鋭いコーナーを削り出すこともできる。他のタイプのエンドミルでは径の関係で難しい。
おまけ
コンプレッション
アップカットとダウンカットの両方の良いところを組み合わせたエンドミルだ。合板を切り抜くときに、上面も下面もエッジがきれいに仕上がる。また切削時間も大幅に短くなる。
テーブルサーフェイシング
テーブルの表面を素早く平らにする。正確な高さで、素材の表面を滑らかに平らにできる。
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