2016.01.20
立体等高線地図の作り方
たいていの等高線地図は、三次元の地形情報が二次元で描かれている。しかし、このレーザーカットによって作られた地図は、メーン州ポートランドの地形がはっきりわかるように立体になっている。これは、両親にプレゼントするために、Scott Shambaughが製作した故郷の地図だ。一般の地図ではわからない山の高さや海の深さがよくわかる。同時にこれは、地形を題材にしたアート作品にもなっている。
自分でもこんな立体的な等高線地図を木で作りたいと思ったら、Shambaughの詳しい作り方の記事を見るといいだろう。彼の作り方ガイドのパート1には、オープンソースの地形情報をレーザーカッター用の形式に変換する方法が書かれている。パート2では、それぞれのレイヤーを美しく重ねる方法を解説している。
Shambaughによれば、もっとも難しかったのはマップを作ることだったという。彼はオープンソースの地形情報システム、QGISを利用した(日本語サイト)。これを使うと、地図を作ったり編集したりできる。そして、メーン州の情報技術室から得たGISデータから等高線を抽出して、その情報をダウンロードした。Adobe Illustratorで地図情報を層ごとに分割して、レーザーカット用にデータを整えた。「これらのプログラム(QGISとIllustrator)は高度なプロ向けのツールなので、非常に機能が多い。だから学習曲線は、山と言うより崖です。そこで私は、その製作過程をできるだけわかりやすく書きました。これはみんなのためであり、自分のためでもあります」とShambaughは言っている。
これは一度きりのプロジェクトなので、彼はレーザーカットをサードパーティーに依頼した。海の部分は何種類かの青で塗り分けたが、陸の部分は木の色をそのまま活かした。そして各層を接着剤で接着し、全体を額に納めた。
Shambaughは地図と地図作りの神秘性についてこう話している。
地図にはいろいろな物語があります。たとえば、私が作った地図には、何万年も前に氷河が削り取った地域があります。その後、川が土地を浸食しながら自分の形を決めていきました。ポートランドの深い天然の入り江は、大型のタンカーや船には好都合でした。そこを浚渫して港を作りました。もちろん、網の目のような道路には人間の物語もあります。そこで育った人にとって、個人的な大きな意味があります。
このプロジェクトで好評を得た彼は、Atlas Vロケットの自動航行のプログラムという仕事を離れて、もっと手を動かすことで手数料を得ようと考えるようになった。新しいレーザーカッターが届き次第、彼は注文を受け付ける予定だ。
[Redditより]
[原文]