ダンボールはどこにでもある。剥がしたり、曲げたり、切ったり、さらにはレーザーカッターで好きな形に切り抜いたりもできる。プロジェクターを使えば、ペーパークラフトのデザインをダンボール上に大写しにして写し取り、タブとスロットで簡単に組み立てられるプロジェクトもできる。
ダンボールのタイプ
ダンボールと言ったときに、大抵の場合は、Cフルートと呼ばれる波形の層を挟んだ厚紙を指す。ダンボール箱などには、厚さ4ミリで、やや柔らかい厚紙からできたものが使われる。ざらざらした繊維質の紙の間に波状の層が挟まれている。フルートのサイズは、12ミリの3層式から1.8ミリのEフルートまでさまざまだ。この波状のフルートのおかげで、縦方向には強い耐久性を発揮する。
ダンボールの切り方
レーザー、ウォータージェット、ダイカット、ジグソー、カッター、荒物用のハサミなど、どれでも切れる。切れ目を入れるだけなら折りたたみナイフでも、折り筋を入れるだけなら骨製のヘラでも大丈夫だ。折り筋を入れるときは、建築図面用の三角定規も便利だ。回転ツールを使えば、きれいな曲線が切れる。ただしその場合は、音と切り屑とラフな切れ目を我慢しなければならない。
成形
目に沿って曲げればカーブが作れる。目に逆らって曲げるには、波の目で折れ線が乱されないように、深めの折り筋を付けるか切れ目を入れる必要がある。折れ筋をつけてから切れば、切れ目に波状の層を見えなくすることができる。また、微妙な成形をしたいときは、ダンボールを濡れた布を使って成形し、日光で乾燥させる。
道具
Bostitchや「ソードポインツ」付きのRapid 31などは、手の届きにくい場所の接合に便利だ。Mr. McGroovyのBox Rivetsは、関節の接合に便利であり、簡単に取り外せる。ペーパークラフトやノマディック・ファーニチャーのデザイナーがよく使用する切れ込みにタブを入れ込む形の接合方式は、見た目にわかりやすく、分解も簡単だ。
耐久性
耐久性の面から言って、テープはなるべく使わないことだ。とくにダクトテープは避けよう。マスキングテープは、強度を犠牲にすることなく、継ぎ目を隠すことができる。火を通したデンプンから作ったパピエマシェ(レシピは下記参照)は、強度を高めるだけでなく、切れ端も利用できる。耐水性にしたいときはニスを塗ろう。
— Cardboard Teck Instantute
ダンボール用パピエマシェ(張り子の糊)の完璧レシピ
このレシピは、もともとバーモントのBread & Puppet Theaterから教わったものだ。これが大変に役に立っている。
水2カップに1カップのコーンスターチを溶かし、これを半ガロンの火にかけた熱湯に少しずつ混ぜていく。火を止めて、ときどきかき混ぜながら45分間冷ます。フォークを入れたときに歯の間にくっつく程度の濃度で、均一で滑らかな半透明の白色になるまでかき混ぜる。
ダンボールの切れ端を割いて水に浸けて層をはがす。紙が革のようにしわしわになるまで絞る。
糊をたっぷりと手で切れ端に塗りつけ、表面の糊はよく拭き取る。とくに縁の部分には力を入れて貼り付け、繊維がなじむようにする。
— Ben T. Matchstick
[原文]