Crafts

2016.04.01

裁縫で知っておきたい5つの縫い方と生地についての基本知識

Text by Ellen Howes
Translated by kanai

2枚の布を縫い合わせたり、ボタンをつけたりといった必要がプロジェクトに出てきたときは、基本の縫い方を知っておくと便利だ。使う物は、針、糸、そしてハサミ。糸通し器や指ぬきがあれば、さらによい。まずは5つの基本の縫い方から解説しよう。

クロスステッチ(ちどりがけ)

cross

装飾用によく使われる縫い方。X型に縫い、タイルのように並べていく。

かがり縫い

whip

重ねた布の縁をらせん状に縫い合わせていく。パッチワークなどによく使われる。

ランニングステッチ(ぐし縫い)

running

縫い目が一直線になる縫い方です。2枚の布を上下に一定の間隔で縫い合わせていきます。

ラダーステッチ(コの字とじ)

ladder

その名前が示すとおり、縫い目は右、上、左、上と進みます。ブラインドステッチ、ヒドゥンステッチとも呼ばれ、縫い目を見せたくないときに使います。

バックステッチ(返し縫い)

back

ランニングステッチと似ているが、縫い目が1回ずつ戻るので、縫い目に間隔が空かない。

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生地

衣装デザイナーとして、私は特別に生地を扱っている。そして、私が生地についてもっとも勉強になったことは、失敗を重ねることだ。ここに、私からみなさんにお教えできる技を解説しよう。

選択

まずは、生地の用途を考えること。何かの周りに巻き付けるのか、またはどこからか垂れ下げるのか。柔らかいほうがよいのか、それとも固い生地か。洗えるものがよいのか。簡単にほつれないか(つまり、縁をかがる必要があるかどうか)。

寸法

生地はヤードで測られる。床のタイルを見ると、だいたいの長さがわかる(通常は12×12インチ)。タイル3枚で1ヤードだ。

裁断

大きな生地をまっすぐ切りたいときは、ハサミを使わず、「スニップ・アンド・リップ」方式を使ったほうが正確に切れる。これは生地の目に沿って切れ目を入れ、その両脇を強く握って左右に引き裂くというやり方。布は真っ直ぐに裂ける。縫いしろを取っておくのを忘れないように。

この引き裂く方法は、糸で織られた生地にのみ使える。さらに言えば、中くらいの厚さの生地に剥いている。フェルトなどの不織布や、皮革、プラスティックではやらないこと。

縁かがり

帽子のような構造的な形のものは、縁かがりは必要ない。必要なのは、洋服や洗濯をする予定のものだ。縁かがりをせずに済ませる方法として、不織布を使うか、バイアステープやほつれ止めの接着剤を使う。縁かがりが必要な場合は、切れ目を見えなくするように2回行う。一度折って縫い、さらにもう一度織り込んで縫う。伸び縮みする生地は注意が必要だ。とても作業しにくい。平らな場所に広げて、引っ張らないようにして縫うことだ。それさえ除けば、じつにファンキーでしっかりした生地だ。

リバースエンジニアリング

生地がどのように使われているかを理解するためには、それなりの経験がいるが、そのための最良の方法は、分解して、それぞれの部品がどのように組み合わさっているかをよく見ることだ。型紙もいい勉強になる。経験豊富なデザイナーでも、服を作るときは型紙を使っている。

その他の利用法

生地は、衣服やクッションを作るだけではない。私はいろいろなものにフェルトを使っている。家具の足の裏に丸く切ったフェルトを接着剤で貼って、木の床に傷がつかないようにしているし、いつもむこうずねをぶつける家具の角にフェルトを貼ったりしている。壊れ物を包むときにも使っている。

訳者から:日本では生地はメートルで売られているが、Pタイルの寸法は12インチで同じ。1ヤードはタイル3枚分と憶えておくと何かの役に立つかも。

原文