左から、ディズニーのお城、バットマンのウィトルウィウス的人体図、ハミルトンのシルエット、ホグワーツ城、オプティマス・プライムのウィトルウィウス的人体図。最初の4つの材質はサクラ。オプティマスのはウォルナット。
木工作業のなかで、もっともつまらない接着から始める。通常これは最後から2番目の工程なのだが、十分な太さの角材が見つけられなかったので、1インチ（25ミリ）厚のウォルナット材と5/4インチ（32ミリ）厚のサクラ材を買うことにした。しかし貼り合わせるのは大変な作業だった。接着剤によって滑ってずれるし、イライラすることこの上ない。接着する前に、木材をカンナ盤で平らにして、次に強力に密着するように4番のカンナをつかって手で表面を仕上げた。接着面の間から接着剤がはみ出しているのが見えると思う。これで、接着剤が全体に行き渡っていることが、なんとなくわかる。
一晩かけて接着剤を硬化させた後、カンナ盤で角を落とした（バンドソーでもできる作業だ）。ブロックはなるべく大きくしておきたかった。仕上げのサイズが直径3インチ（76ミリ）だとしても、大きめにしておけば、内側をくり抜くときに突き抜けてしまうリスクが軽減される。次の工程の写真を撮るのを忘れてしまったのだが、ブロックを旋盤にセットし、両端を切断して平らにして、プレートを正しくマウントできるようにした。
内側のいちばん小さい内径は2-1/8インチ（54ミリ）だが、この汚い手の中にある最大のForstnerビットは2インチ（5ミリ）径だ。それほど大きな問題ではないが、少しずつ掘っていかなければならない。さもないと、チャックがロックされてそれ以上掘り進められなくなる。ブロックの反対はプレートにネジで固定した。プレートはルーターに付属しているもので、通常は鉢を掘り出すときに使う。穴の深さは5-3/8インチ（13.7ミリ）。これは少し先の工程の写真に写っている、中に入れる金属のカップの高さだ。穴は、内径3インチから2-1/8インチまでのテーパー状にする。
これはもっとも時間がかかった行程だが、ひとつやるごとにスピードアップしていった。最初のカップは削り終えるまでに6時間かかったが、5つめは2時間以内でできた。
ここで、フラッシュカットのこぎりを使って底の部分を切り取り、ベルトサンダーで底を平らに磨き、置いたときに倒れないようにした。
この切り屑がわかるだろうか。旋盤プロジェクトを行いたい人にアドバイスしておく。外側を削るときには顔面にシールドをすること。さもないと切り屑が顔に当たる。また、服のポケットにも切り屑が入るので、家に持ち帰りたくなければ注意することだ。
いよいよ楽しい工程に入る。レーザーカッターとロータリーアタッチメントを使って彫刻を行うのだ。木材部分の高さと直径はわかっているので、ちょうどいい高さと幅を設定できた。レーザーカッターにデザインを読み込ませるために、私はインターネットからJpeg画像をダウンロードして（そのとおり、私は他人のアート作品を頂戴して、クレジットも入れていない。だから私は最低の人間だ）、CorelDraw用のビットマップ画像に変換した。（英語版編注：編集部で画像の作者を探し、そのリンクをクレジットとしてこの記事に入れました。）
最初のひとつはホグワーツ城。できたてのときは、ちょっとべとべとしていたが、サンドペーパーで磨いて対処した。
私はダニッシュオイルが大好きだ。木材の美しさを引きだしてくれる。プロジェクトの用途にもよるが、仕上げにも使える。詳しくはオイルの説明書を読んでほしい。
オイルを塗った後の美しさ。
確かではないが、『ハミルトン』の画像のようだ。オリジナルはこれ。
次の模様はミュージカル『ハミルトン』からのものだ。これを贈呈する相手がこのミュージカルの大ファンなのだ。
オプティマス・プライムのウィトルウィウス的人体図（作：Barry Neeson）
次はオプティマス・プライムのウィトルウィウス的人体図だ。ネットでこの画像を見つけて大いに気に入った。このカップを贈る相手は子どものころからの『トランスフォーマー』のコレクターなのだ。
ダニッシュオイルを重ねると、ウォルナットの風合いがよりよくなる。ウォルナットにレーザー彫刻をしようと思っている人がいたら、明るい色の材を選ぶことだ。そうしないと彫刻が目立たない。
バットマンのウィトルウィウス的人体図（作：Samiel）
私はこれらの仕上がりに大満足なので、自分用にも作ろうと思っている。実用性を考慮して、それぞれにオイルベースのポリウレタンを3層塗りしている。
［原文］
