2018.04.25
AIがみんなのものに! Google AIYキットがディスカウント百貨店チェーンのTargetに並ぶ
私たちはついに、DIY機械学習キットが量販店で買える時代に公式に突入した。
Google AIYキットをディスカウント百貨店チェーンのTargetが販売を開始した。VoiceとVisionの両方だ。これらは去年に発売されたキットだが、今回はRaspberry Pi Zeroが付属した新しいパッケージに生まれ変わっている。それ以外は、自分で組み立てるダンボールのケースも、ヤル気のあるユーザーのための拡張性もそのままだ(ただし、Voiceキットでは Raspberry Pi Model BからZeroに移行したことで失われた出力ピンもある)。
Voiceキットは、Amazon EchoやGoogle Homeのようなデバイスを作ることができる。Google Cloudを使って質問に答えたり、リクエストに応じたりできるのだ。一方、Visionキットは、Intel Movidiusを搭載した拡張Hatを使い、カメラに写るオブジェクトの画像認識ができる。すべての処理はオンボードで行われる。
最先端の大学や、企業の研究開発室や、おそらく政府の秘密研究などで仕えてきたAIは、Raspberry PiやNVIDIAなどのハードウェア、そしてGoogleのTensorFlowのようなソフトウェアによる先導力のお陰で、ここ数年間で、一般の人間にも手が出せるまでに成長した。この簡単で楽しいAIYキットが、全国の量販店の棚に並ぶことにより、次世代の機械学習のスーパースターが、簡単にその道に踏み出せるようになる。
「Targetと提携することで、私たちはこの製品を、アメリカ国内のすべてのMakerと理系学習に興味のある子どもたちに大量に届けることができます」と、AIYプロジェクト・リーダーのBilly Rutledgeは電子メールで「Make:」に話してくれた。「Makerコミュニティが拡大しイノベーションが進む中、AIYキットに限らず、他の素晴らしい教育実験キットもTargetで普通に売られるようになるでしょう」
AIYキットの新バージョンには、Raspberry Pi ZeroとSDカードが含まれているため、それに応じて価格も上がっている(Voiceキットが49ドル、Visionキットが89ドル)。Rutledgeによると「お客様の意見によって、Raspberry Piをキットに含めることにしました(それまでは別売りでした)。Raspberry PiとSDカードを別に購入すれば、結局はこの価格になります」
その他の小売店への拡大も目指している。AIYキットの発展性について、Rutledgeはこうほのめかした。「もっと出ますよ。まだ始まったばかりですから」
[原文]