2020.05.10
全世界のメイカーが参加する24時間の「Virtually Maker Faire」5月23日開催のお知らせ
新型コロナウイルスへの市民の取り組みに特化したメイカーのための24時間全世界「Show & Tell(発表会)」
5月23日開催決定
2020年、世界は変わった。Maker Faireも、新しい制約を受け入れて変わらなければならない。メイカーとして直接集い、作品の展示ができないならば、オンラインでプロジェクトや体験やアイデアを見せ合うという、新しい集まり方を試すときだ。Maker Faireの中核はコミュニティだ。それは全世界に広がっていながら、同時に地域に根ざしてもいる。どのMaker Faireでも、メイカーたちは自らの熱意と創造性、技能、コラボレーションを披露している。私たちは、メイカーになりたい人たち、技能とメイカー精神を習得したい人たちに力を貸すことができる。オンラインであっても、驚きの感情、楽観的なバイブ、みんなで協力できることなら何でも採り入れる精神、そして今と未来に向けた希望のメッセージをMaker Faireは生み出せる。
5月23日にのVirtually Maker Faireは、COVID-19(新型コロナウイルス)が我々に投げかけた難題に対処する方法をメインに取りあげる。私は、市民が力を出す「プランC」を提唱してきた。なぜならメイカーコミュニティは、困難に立ち向かうために市民が自主的に組織化する活動の模範だからだ。今回の迅速な対応は、市民による市民のためのイノベーションという考え方の表れだ。これは今必要な対応であるだけでなく、未来のために私たちが構築し得るモデルでもある。
私たちは、その自主的な組織化の原則を「Virtually Maker Faire」にも応用しようと考えた。このイベントは、自分たちの活動を発表しようと参加を決めた人たち(個人でもグループでも、国際的レベルでも地域レベルでも)が主体となって構成する。私たちは、そうした活動のキュレーションとコーディネートを行うが、本来の目標は、みなさんの活動を他の人たちに、直接、見てもらえるようにすることだ。またこのイベントは、あらゆるタイプのメイカーが数多くの素晴らしいプロジェクトに取り組んでいる現在の記録にもなると考えている。同時に、いくつもの教訓を学べるだろう。
アジアからスタートし、ヨーロッパを通ってアメリカで終わる24時間に、Virtually Maker Faireは、メイカーとそのプロジェクトを発表してゆく。どこに住んでいようと、誰もがVirtually Maker Faireに参加でき、メイキングのノウハウや精神を伝えることが可能だ。
Virtually Maker Faireは、MakeProjects.com上にて、スケジュールに即したビデオセッションと、厳選されたプロジェクトの展示という形で完全にオンラインで開催される。プロジェクト、プレゼンテーション、ワークショップ、デモンストレーションは、Call for Makersから申し込みができる。プログラムは次の5つのトラックに分けられる。
・Design and Production(デザインと製造)
・Community Organizing(コミュニティ作り)
・Learning & Teaching(学習と教育)
・Re-thinking the Future(未来を考え直す)
・Making(メイキング)
Maker Sessions(メイカーセッション):録画でもライブストリーミングでも可能。30分枠と1時間枠がある。プレゼンテーションは30分間のトークか1時間のパネルディスカッション(質疑応答の時間も含む)。デモンストレーションとワークショップは、参加者にみなさんの知識を教え、何かを作る技術を学んでもらうための2つのインタラクティブな企画だ。デモンストレーションは、20分から30分の長さに収まるように。たとえば、プロジェクトの作り方を見せる、スキルや技能を教える、ツールや部品の使い方のチュートリアルなどが考えられる。ワークショップは、何かをやるためのコンセプトを解説したり実用的なアドバイスをするため、チュートリアルよりもずっと長くすることができる。ワークショップは無料でも有料でもかまわない。
私たちがとくに推奨するのは、何かを作るワークショップや教室で教えたことがある人たちが、その専門性をVirtually Maker Faireで活かして、オンライン版の教室を実験してもらうことだ。中級者や上級者向けだけでなく、初心者向けのワークショップも計画している。どうか、Maker Faire教員陣に加わって欲しい。
デモンストレーションとワークショップの良い例を見たい方は、Family Maker CampのCodeJoyをチェックして欲しい。Matt(マット)とKelsey(ケルシー)が、いくつものカメラを使ってZoomで公開している。
ビデオセッションでは、セッションに使用する動画プラットフォーム(Zoom、Skypeなど)の選択と、パネリストや発表者の手配を行う責任者が必要となる。各ビデオセッションへのリンクは、MakerFaire.comのマスタースケジュールに掲示される。
Maker Project Exhibits(メイカーのプロジェクト展示):科学工作の発表会のようなものだが、それが何か、どのように使うのかといったプロジェクトの説明のための2分間の動画が必要となる。他のメイカーや一般の人たちからの関与やフィードバックを促すことを目指そう。紹介されたプロジェクトは、私たちの新しいプラットオームMakeProjects.comに掲載される。
ここにVirtually Maker Faireの5つのトラックを、推奨される題材に関する提案とともに示す。
Design and Production(デザインと製造)
- 開発、高速プロトタイピング、テスト、共通ソリューションの展開。
- 特定のプロジェクトとその開発の発表。
- 地元の製造能力がいかに重要か、それが将来にどう影響するか。
- 医療従事者から、そしてより広いコミュニティからの要求と意見に応じるための反復的な練り直し(イテレーション)。
Community Organizing(コミュニティー作り)
- 個人保護具(PPE)の回収と配達のための、そして製造業者など外部の人たちとつながるための地元の配送ネットワークの構築。
- サプライチェーン断絶への対処。
- ボランティアと新たな要求を管理するためのツールと手法。
- 行政、業界、一般市民への周知:資金調達モデル、またはその欠如。
Learning & Teaching(学習と教育)
- メイカー教育者がデジタルツールを採り入れる方法。
- 家庭での手を動かす教育の推奨。
- オンラインでの手を動かすワークショップや教室の効率的な運用。
- より多くの人が市民の活動に参加できるようにする訓練方法。
Re-thinking the Future(未来を考え直す)
- パンデミックとその対処は、私たちの考え方をどのように変えるか。
- 医療用品の供給不足は第一の波に過ぎない。次に何が来るか?
- どうすれば、どこなら私たちはもっとうまくやれるのか。それはなぜか。
- 持続可能性、食べ物、幸福。
Making(メイキング)
- 個人的対応としてのDIYの必要性。
- 娯楽のためのメイキングが心の健康を保つ。
- メイキングを通じた社会的つながりの価値。
- コミュニティにおけるメイカースペースの役割。
すべてのMakerよ集まれ!
Virtually Maker Faireは、みなさんの活動を発表し、それを見た人たちが、みなさんやみなさんのグループから何かを学び取るチャンスだ。COVID-19対策としてのみなさんのプロジェクトを見せて欲しい。COVID-19に関連してコミュニティで起きていることを教えて欲しい。COVID-19に対してみなさんのメイカースペース、FabLab、メイカークラブ、学校が何をしているかを話して欲しい。みなさんの話や見識が、他の人々にアイデアを与える。パネルディスカッションの準備や進行で、ワークショップやデモンストレーションの設定で、提案で、プロジェクトの発表で参加しよう。
参加申し込みはCall to Makersのフォームから。
この壮大な計画に参加してくれて、ありがとう。
[原文]