Science

2018.05.10

蜜蜂の巣箱をスマート化、音声データで異変を察知するOSBeehiveプロジェクトは、環境変化を知る手がかりになるかもしれない

これまで都市のインフラを改良するスマートシティのようなプロジェクトのためにIoTは活用される場面が多かったが、OSBeehivesは蜜蜂の巣箱をスマート化して蜜蜂の生態をモニタリングするオープンソースプロジェクトだ。巣箱内の温度や湿度、そして音声データをクラウドに送信し、人工知能を用いて巣箱の状態を「健康」「休眠」「女王蜂の行方不明」「分巣中」「崩壊中」といった種類に分け診断する(または学習データとして、人工知能の機能の改善を行なうこともできる)。それによって、ユーザーは蜜蜂の異変を知ることができる。

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2017.04.26

DIYバイオ研究室の作り方

バイオハッキングをやってみたいと思っても、プロフェッショナルな機材を揃えようとしてたら、何十万ドルもかかってしまう。しかし、ちょっとした工夫と忍耐力があれば、500ドル以下で始めることができる。

大きな機材

まずは、研究室の中でいちばん大きな面積を占める最大の機材から始めよう。冷蔵庫、冷凍庫、加圧滅菌器、培養器だ。教育用のバイオテック・キットを使う程度なら、キッチンの冷蔵庫の間借りできるが、もう少し本気の実験を行いたいのなら、専用の冷蔵庫を用意するべきだ。

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2017.04.19

ますます身近になったきたバイオハックの9つのプロジェクト

自宅のガレージを本格的な実験室に改造しちゃった人も、友だちとちょこちょこ実験しているだけの人も、このプロジェクト例を見て刺激を受けてほしい。

エイジェント・ユニコーン
Anouk Wipprechtは、ADHD研究者を助けようと、この楽しいユニコーンの角を開発した。脳電図センサーを使い、子どもたちにより快適で楽しい体験をさせることができる。集中度が増したときの脳波をセンサーが感知するとカメラが起動し、子どもの行動が記録される。

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2017.04.12

OpenAPS:糖尿病をコントロールするオープンソースツール

糖尿病患者のDana Lewisは、生活を改善したいと、3年間をかけてDIY人工膵臓システムを完成させた。そのデザインは、誰でも利用できるように公開されている。

OpenAPSプロジェクトは、自分の持続血糖測定(CGM)をRaspberry PiやIntel Edisonなどの小型コンピューターで処理して、基礎インスリンの量を微調整し、体に注入するというものだ。接続されているアプリが、栄養価の高いものを食べたり、走ったりといった、血糖値の急激な変化を起こす行動を監視する。

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2017.04.03

[MAKE: PROJECTS]家庭でDNAを抽出する3Dプリント遠心分離機

バイオ工学は大変にパワフルな技術だが、それは実験ができる機材を所有し、使える人だけのものだ。DIYbioムーブメントは、豊富な資金を有する世界の研究所が使用している機材や技術を、興味はあるが研究する手段を持たない一般の人たちに提供しようと努力している。

そうした機材の中に遠心分離機がある。遠心分離機には、用途に合わせてさまざまな形や大きさのものがある。大型のものになると、回転数、重力、時間、さらには温度まで正確にコントロールできるものもある。また、DNAの抽出や試験管の内容物を攪拌するためだけのシンプルで小さなものもある。

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2017.03.24

糖尿病と闘うオークランドのオープン・インスリン・プロジェクト

医薬品の特許は通常20年で切れるが、わずかながらも少しずつ改良が加えられているインスリン製造プロセスに関する特許は100年も続いている。そこでOpen Insulin Project(オープン・インスリン・プロジェクト)の面々は、1922年から糖尿病患者が頼り続けてきた化合物の製造手順を独自に開発しようとがんばっている。その研究結果をジェネリック医薬品メーカーに役立ててもらい、安い薬を作ってもらうことが目的だ。

「最新の糖尿病治療は、この数十年間、ほとんど進歩してません。

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2016.10.31

バイオデザインとバイオ素材

これは、バイオハッキングに関する連載の3回目だ。これまでの記事は、第1回目が「バイオハッカーの冒険」、第2回目が「生きた細胞でプロトタイピング」だ。これからも続く予定。

「デザインの未来は、環境に存在する材料を使う未来であり、それがウェアラブルであれ、車であれ、建物であっても、自然の生態系に組み込むことのできる環境の性質や関係性を変化させることでデザインできる世界だ。

Science

2016.09.21

生きた細胞でプロトタイピング

これはバイオハッキングに関する2回目の記事だ。最初の記事は「バイオハッカーの冒険」で読むことができる。また、今後の記事にも注目していただきたい。

バイオプリントは新しいプリント

Makerとバイオハッカーをつなぐ最大の橋は、強力な3Dプリンターだろう。プラスティックの代わりに生物素材を使って三次元構造体が作れたら、特殊なインク(バイオインク)や生きた細胞を使ってメッセージや模様が描けたら、どうだろうか。

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2016.09.13

バイオハッカーの冒険

あるオープン研究プロジェクトが、オープン科学コミュニティの世界で、バイオハッキングによるパラダイムシフトの実験を行っている。

この2年間、@QuitterieL(Quitterie Largeteau)と@Dailylaurel(Aurelien Dailly)は、世界のオープン科学コミュニティを探索してきた。ヨーロッパをはじめとし、アメリカから中国、韓国、コロンビア、メキシコのエコシステムを調査した後、2人はbiohackingsafari.comを立ち上げた。

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2016.08.23

簡単な水耕栽培花瓶を作ろう

私がティーンエイジャーの宇宙オタクだったころ、水耕栽培について理解しなければいけないと思った。それは、宇宙船で、宇宙ステーションで、月面基地で、宇宙飛行士が食料を生産するために必要な技術だからだ。私は水耕栽培キットをThe Whole Earth catalogで注文して、土を使わない宇宙ガーデニングの短い旅に出た。

下のビデオでは、Instructablesのメンバー、Michelle Krasnyが水耕栽培について説明している。