Fabrication

2014.12.25

GPSと連動しLEDで道が示される登山用立体地形図

Text by Takumi Funada

MITA HIROさんは3Dプリンタで出力する立体地形図と電子デバイスを組み合わせて、新しいユーザー体験を生み出したようだ。Geophと名付けられたそのシステムについて、動画等から得られた情報をもとに少し説明しよう。

まずWebインタフェイスで地図上の領域を指定し、モデルデータを生成する。それを3Dプリンタで出力すると、立体的な地形図ができあがる。ここまでは、すでに見たことがある3Dプリンタの応用例かもしれない。Geophの「本体」は、GPSとフルカラーLEDマトリクスを組み合わせた表示デバイスだ。出力した立体地形図をこのデバイスにセットすると、LEDの光が透過して、地形図の表面に現在地点や予定コースが浮かび上がる。尾根や谷が照らされて、2Dの地図よりも地形の概要を把握しやすい。コンパスの代わりにもなりそうだ。

出力した立体地形図には銭湯の下駄箱の鍵のような歯がついていて、そのパターンは地形図のIDを示している。この仕掛けにより、立体地形図が複数あっても、ユーザーはどの地形図をセットしたかを自分で設定する必要がない。アウトドアユースに必要なシンプルさが考慮されている。コンパクトで携帯もしやすそうだ。

動画をみると、実際に冬の山に登ってテストしている。Geophのある登山はこんな感じですよ、という見事なデモとなっている。