2015.08.28
ロボットバトルに見た人生の教訓6箇条
Text by Rafe Needleman
Translated by kanai
燃え上がるコンバットロボット(写真:ABC)
9歳の息子とBattleBotsを見ていたとき、息子は人生の教訓を学んだ。それは、バトルで反則と思われるヒットを受けたあと、Overhaulチームのキャプテン、Adam BercuがLock-Jawのドライバー、Donald Hutsonの握手を断ったときだ。「なぜあの人は握手をしないの?」と息子が聞いた。私は、スポーツマンシップとは何か、なぜそういうことになったのかを説明してやった。
ここは学習のポイントだ。そして私は、戦いのアリーナにはいくつかの人生の教訓があることを悟った。それは以下のとおりだ。
1. つねに反転できる方法を準備しておくこと。
Broncoにはフリッパーアームが搭載されている。これは相手をひっくり返すだけではなく、自分がひっくり返されたときに元に戻るためにも使える。(出典:BattleBot wiki)
ロボットは、ある一定時間、ひっくり返されたままになると負けになる。このアリーナでは、人生と同じく、しょっちゅうひっくり返される。だから、もとの状態に戻る方法が必要となる。または、ひっくり返った状態でも動けるようにロボット(人生)をデザインしなければならない。
2. スペアパーツを常に用意しておくか、その作り方を知っておく。
Counter RevolutionはTombstoneによって骨抜きにされた。(出典:BattleBots)
人生という戦場では、戦っているうちに部品を失っていく。武器、車輪、ブレード、友だち、お金、仕事、あらゆるものが失われていく。自分で何かを獲得したら、それを失ったときの準備をしておくべきだ。その代わりになるものを探しておこう。
3. 試合が終わったら握手しよう。
握手が拒否された(出典:Coffee and Celluloid)
リングの外では、みな自分自身の壮大なバトルを戦っている。相手が敵だからって、悪いやつとは限らない。ブザーが鳴ったら握手しよう。リングの外でまた会うかも知れない。そのときは、彼は友だちだ。
4. 順応しよう。
2つとして同じ戦いはない。なのでいつも同じ作戦ではいけない。試合ごとに相手をよく観察して、勝つための新しいスキルを身につけよう。または、相手の特殊な攻撃に対抗できる武器を持とう。慢心は自殺行為だ。
5. バランスの悪い武器は敵よりも自分を傷つける。
BattleBotsの準決勝で、TombstoneがBroncoの下に潜り込んだ。しかし、そのインパクトが強すぎて回転式武器のバランスが狂い、Tombstone自身に大きなダメージを与えてしまった。
我々は、Tombstoneのことを非常に強力な回転兵器を装備したロボットだと思っていた。回転兵器は敵の下側に潜り込む。接触したときは大変に有効だ。しかし、その遠心力が強大なため、自分自身のコントロールを失う危険性がある。この兵器が破壊されれば、バランスを失った回転力によって自分自身が壊れてしまう。つまり、連打は短期間なら有効だが、非常に危険な戦略だとも言えるのだ。
6. 敵に集中しているときも世界を見る目を忘れるな。
アリーナ自体が敵になることもある。ハンマーに叩かれたり、ネジの中に投げ込まれたり、地面の起伏に突き刺さってしまうこともある。世界は変化する。敵にばかり気を取られていると、変化する環境に足をすくわれる。とくにビジネスの世界ではそうだ。恋も、政治も、仕事も同じだ。
[原文]