2015.08.31
Fotokite Phi:簡単に空中撮影ができるヒモ付きドローン
Fotokite Phiは、折りたたみ式で軽量なドローンだ。Indiegogo でローンチされた。先行予約価格は349ドル。ドローンコミュニティでは意見が割れそうなデザインのユニークな製品だが、先週使ってみたのでその感想をお伝えしたい。
なぜヒモ付きなのか?
早い話が、Fotokiteは巻き込み式のヒモが付いたクアッドコプターだ。最初に話を聞いたときは、補助車輪付きのドローンのようなものかと思った。初心者にはいいかもしれないが、私向きではないと(とは言え、私はもう何台もドローンを壊している)。しかし、虚栄心を捨てて、実際にそれを触ってみて、その本当の姿を知ることになった。
Fotokite Phiは、折りたたむとワインボトルよりやや小さい円筒のケースに収まる
Fotokiteは、GoProビデオで空中撮影するための、もっとも軽くてもっともポータブルなものを作るという問題を解決したものだ。340グラムという驚きの軽さは、ひとつにはリモコン機能を持たないために実現した。受信機もGPSモジュールもない。
Fotokiteの操縦方法は、飛ばしたい方向に向け、ヒモを緩めるだけだ(最大で約7.8メートル)。降ろしたいときはヒモを巻き取る。その名前が示すとおり、これはGoPro搭載の自動式凧だ。この目的のためにドローンを使うことに、それほど大きな意味はない。
とは言え、撮影位置を変更したいときのために、通常のドローンの機能も備わっている。Fotokiteのヒモのハンドルには2つのボタンがあり、ドローンとBluetoothでつながっている。少し練習すれば、これを使ってドローンの高度や水平位置を変えることができる。
Fotokite Phiを上から見たところ。プロペラのガードも扇のように折りたたみ式になっている
このコントローラーを使わなくても、ヒモを操って直感的に撮影することも可能だ。私が試したときも、天井に露出した換気扇や柱の間を飛ばすことができた。まだこのボタンの使い方に慣れていなかったのだが、凧を飛ばすときと同じ要領でヒモを引っ張ってそうした障害物を回避した。この部屋で、使い慣れないラジコンのクアッドコプターを飛ばすとなると、プラスティックのプロペラが何かにぶつかって砕けて頭の上から落ちてきていただろう。
ただし、安全に楽に操縦できるからといって、通常のドローンと混同してはいけない。たしかに、珍しさもあって、ヒモでドローンを飛ばすのは楽しい。しかし、Fotokiteはスタントやスピードを競うようには作られていない。あくまで簡単で安定した飛行を目指したものだ。言ってしまえば、GoProのアクセサリーだ。
実際、FotokiteとGoProは非常によく組み合わさっている。GoProのマウントはHero 3+3と4と互換性があり、GoProの電源はFotokiteのバッテリーが使えるので、2つのバッテリーを充電する必要がない。Fotokiteのクラウドファンディングキャンペーンのストレッチゴールのひとつには、GoProのトリガーボタンをコントローラーに付けて、遠隔操作できるようにするというものがある。飛行時間は15分。充電は100ワットに対応したUSB-Cで行えるので、急速充電が可能だ。
買う価値はあるか?
Fotokiteのヒモを機能と考えるか制約と考えるかは別として、GoProを飛ばすためのもっとも軽くてコンパクトな手段であることが売りだ。350ドルという価格も、旅行や屋外活動に連れて行きたい楽しいアクセサリーと思える。
みんなはどう思うだろう。Fotokite に関する質問や感想があったらコメントに書き込んでほしい。
[原文]