Crafts

2016.05.18

Brendan TangのSFと陶器を融合させたサイバネティック彫刻

Text by Craig Couden
Translated by kanai

Brendan Tangの80年代初期の彫刻シリーズ、「Manga Ormolu」では、未来的なロボットの一部と中国の陶磁器が複雑な曲線で融合して共存している。Tangの作品の組み合わせは、18世紀ヨーロッパで行われた既存の芸術作品に金で飾りを入れるormolu(オルモル)に影響を受けている。しかし、彼のシリーズの魅力は、2つの異質なものが絡み合う難しさにある。ロボットの要素が陶器の優美さを押しつぶしている。同時に、陶器がロボットの領域に覆いかぶさっている。

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「オルモルの例を最初に見たとき、私は文化的なアプロプリエーションとハイブリ大ゼーションに引き込まれました。彼らの骨董品を作り出そうとする努力は、西洋に移住しその文化を取り入れた私自身の人生と重なります。そして私は、私が愛する2つのもの、陶磁器と巨大ロボットとの融合を思いついたのです」とTangは語っている。

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各作品には、低温焼成磁器、金属、電線、ガラス、プラスティックが使用されている。彼はまた、ろくろ、圧延機、粘土の押し出し機といった古典的な陶芸用具も使い、だいたいの形を作ってから、金属のヘラや木のモデリング用ツールを使って細かい部分を仕上げていく。そして、青と白で絵付けをして、ロボット部分はエアーブラシで色つけする。

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ひとつ作品を作るのに1カ月から3カ月かかるが、Tangは通常、同時にいくつもの作品を並行して作っている。大きなものになると、高さ約76センチ、重さは約18キロから23キロほどにもなる。

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原文