2011.07.08
FabLab Kamakuraリニューアルに向けて活動中
4月にスタートしたFabLab Kamakura(ファブラボ鎌倉)にお邪魔して、主宰者の田中浩也さんからお話を伺ってきました。これまでの活動については、Webサイトに詳しくまとめられていますし、すでに訪れた人の体験記もいくつか公開されていますが、我々もごくカンタンなレポートをお届けします。
鎌倉駅から歩いて5分ほどに秋田県から移設された美しい蔵があり、その一部がFabLab Kamakuraの施設です。古く重厚な木造建築のなかに、レーザーカッタ、3Dプリンタ、カッティングマシン、3DスキャナといったFabLab標準のファブリケーションツールが詰まっています。上の写真の右側は、近くの海岸で拾った貝殻をスキャンしているところ。そのデータをもとに3Dプリンタ用のモデルを作成するプロジェクト。貝殻だけでなく、地域の特徴的な素材をFabLabの手法で活用することがテーマのひとつです。
3Dプリンタから生まれた仏像(?)は、お土産品の候補。地域の経済とどう結びつけるかが議論されています。FabLab流のツールを使ったワークショップも企画されていて、右の写真の椅子は、そのアイデアのひとつ。ユーザーの体型をサンプリングして、座るとぴったりフィットする曲線で構成された椅子を「出力」するプロジェクト。こうした、一品物の製造はFabLabの真骨頂。
電子工作や手芸のワークショップも行われています。左の写真は、コンピュータ制御が可能な編み機とその作品。右は手巻きコイルによるワイアレス給電の実験です(Hironori Yoshidaさんによるワークショップ)。こうしたワークショップの参加者や、見学者が、毎週土曜日になるとたくさん訪れます。
ただ、多くの人が集まる状況に至って、施設とや運営のあり方を見直す必要も生じているようです。田中さんによると、9月には、スペースの拡大を含むリニューアルを実施する予定とのこと。日々の活動から得られたノウハウと、世界各地のFabLab間で共有される知識がミックスされて、FabLab Kamakuraの内容も変化していくようです。我々もまた9月に訪れたいと思っています。