Electronics

2013.03.21

3Dプリントが主流に

Text by kanai

SAMSUNG

3D SystemsのAri Reichental

サンフランシスコのフォートメイソンで、プレゼンテーション、消費者向け電子製品、イノベーションの2日間のイベント、Engadget Expandが開催された。最初のパネルディスカッションは、3D Systemsの社長兼CEOのAri Reichental、カーネル大学工学准教授のHod Lipson、 Formlabsの社長兼CEOのMax Lobovskyを迎えての、「3D Printing Goes Mainstream」(3Dプリントが主流に)というテーマのものだった。

実際には、「こうなったら3Dプリントは主流になるだろう」と題されるべき内容だった。なぜなら、パネリスト全員がこう認めているからだ。3Dプリントはビッグでこれからも大きくなるが、いまだに初期の入口の段階で、一般消費者向けの自然なインターフェイスが構築されていない。それが非常に重要なアプリケーションになると。

「まだまだだと思います」と語るのはHod。彼はカーネル大学のFab@Homeプロジェクトを監督していた。

彼によれば、一般消費者向けのコンピューター革命は、その存在すら感じられないほど簡単なインターフェイスが登場して、クリエイティブな作業がどんどん進められるようになってから起こったという。

「私たちは新しいビジネスモデルが創造される突端にいます。それが待ち望まれているのです」

Ariは、一般消費者から見ると、私たちはまだFORTRANやBASICの時代にいて、WindowsやiOSなどの「塗り絵のような簡単さ」や「ゲーム感覚のCAD」が必要なのだと語る。

「そうして初めて、3Dプリントが他の99パーセントと同等になります」

さらなる低価格化も、もちろん力になる。

Maxは、みんなが3Dプリンターを必要とするのはいつかと聞かれて、過大に称賛されている3Dプリント革命に水を差した。

「全員がMakerになりたいのだろうか」と彼は反論した。

3Dプリントの応用範囲は広がろうだろうと予測するHodは、全員が家庭に3Dプリンターを持つようにはならないとしながらも、教育、航空宇宙、医療、街の自動車修理工場など、広い分野に浸透するだろうと話す。

それは「どこにどんなプリンターが置かれるか」という問題だと彼は言う。

Ariは、3Dプリントの将来にもっとも楽観的だった。

「今後5〜10年、あらゆるものを変化させる」

大きな視点からAriは、「人間の状態の核心が分化し明確になる、(中略)3Dプリントは人間の状態と調和するようになる」

みんなはどう思う? 3Dプリントのキラーアプリになるものはなんだろう。この技術を主流にするのは、何だろう。

– Stett Holbrook

原文