Electronics

2013.10.29

3DモデリングソフトBlokify

Text by kanai

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先月、World Maker Faire New Yorkの3D Printer Villageにて、2人の熱烈にして聡明なMaker、Jenny KortinaとBrett Cuptaに会うことができた。彼らは、コミュニティといっしょに作った最新ソフトBlokifyを発表していた。それは、ブロックで組み立てる3Dモデリングソフトで、子供でも簡単に3Dオブジェクトが作れて、Blokifyのサービスに直接送ってプリントができるというものだ。簡単に自分でオモチャをデザインしてプリントできるということは、創造的可能性を伸ばす上で大きなインパクトがある。私は、そのクリーンで洗練された、わかりやすいインターフェイスに驚いた。Faireの会期中、このソフトを見に来る大勢の人の流れが途切れることがなかった。私たちは、Jennyに詳しい話を聞いた。

1. Blokifyを作ろうと思ったきっかけは?

数年前、私はArduinoで遊びはじめました。インターネットから犬におやつをあげるマシン〜、インターネットでドアを開ける装置まで、いろいろなものを作りました。しかし、何かを作るたびに、カスタムパーツを作らなければなりませんでした。たとえば、おやつマシンでは、コインメカニズムを自作サーボコントローラーと交換しました。そのとき、3Dプリンターについてはいろいろ資料を読んで知っていました。それがあれば、完璧なパーツが作れる。しかし、値段が高すぎました。

Maker Faire New York 2012の販売コーナーを歩いていたとき、私はBrook DrummのPrintrbot Jrに出会いました。それは400ドルでした。私はそれを購入して、家に持ち帰り、箱からPrintrbotを取り出し、2日かけて組み立てて、コンピューターにつないで動かしました。最初のテストプリントは、Thingiverseにあったコンパニオンキューブでした。それはちゃんとプリントでき、私の人生を変えました。私は3Dプリンターのパワーを目撃し、それを手に入れたのです。それから私は、Thingiverseからいろいろなものをダウンロードしてプリントしました。数カ月後、私はもっと精度の高いプリンターが欲しくなりました(もっときれいにプリントできて、スライサーソフトが使いやすいもの)。そこで、Replicator 2を買いました。

Replicatorを手に入れたら、今度はモデリングを学ぶ番です。インターネットで調べたところ、SketchUpがよさそうでした(今から思えばSolidWorksにしておけばよかった)。数時間、独学で勉強して、週末は教室に参加し、SketchUpでプリント可能な基本的なモデルが作れるようになりました。

オープンソースソフトウェアを見て、Printrbotを使って、それからReplicator 2を使ってみたら、スライサーとハードがどれほど優れているかがわかりました。ハードウェアもスライサーソフトも、着実に進歩していることは明かです。これからどんどん進歩していくでしょう。モデリングソフトには、大きなギャップがありました。あまりにも難しくて使えません。そこから、Blokifyへつながるのです。

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2. 研究開発プロセスは、どんな様子ですか?

私たちは、これまで誰も作ったことのないものを作っています。なので、プロジェクト全体が研究開発です。私たちの開発サイクルは早いので、常にプロトタイピングしたり微調整したり作り直したりを繰り返しています。私たちの目標は、誰にでも使える3Dモデリングソフトを提供することです。つまり、私たちのソフトにはツールはありません。ブロックがあるだけです。すべての操作はジェスチャーです。誰でも自然にブロックを扱えるジェスチャーの開発には何週間もかけました。

3. このプロジェクトには誰が関わっていますか? その役割は?

共同創設者のBrett Cuptaがいます。役職名を付けるとしたら、彼がCEOで私がCCOでしょうか。Brettはビジネスを、私は製品を担当しています。Brettと私は高校のときからの友だちです。また私たちは、オーストラリアのサードパーティー開発業者、Two Bullsとパートナー関係を結んでいます。実際の製品は彼らが作っています。

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4. あなた自身について教えてください。あなたの経歴と、Makerになったきっかけは?

私は歩けるようになってから、物を作っています。母は私のことを「小さなマクガイバー」、縮めて「マック」と呼んでいました。いちばん最初はデュプロだったと思います。次にレゴ、そして家のものをいろいろ分解し始めました。典型的なMakerの生い立ちです。大きくなってコンピューターソフトを書くようになり、Arduinoに出会いました。

職歴としては、セサミストリートのデジタル部門に4年間勤め、iPadアプリやウェブサイトといったデジタル製品の開発を行っていました。共同創設者のBrettは、デロイトに5年間勤め、別の新興企業AirWatchに2年間勤めていました。

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5. BlokifyのWorld Maker Faire New Yorkでの評判は?

びっくりです。みんなは、ひとたび私たちの意図を理解すると、文字通り、顔が明るくなるんです。ひとつ気がついたのは、私たちの製品にとくに強い興味を示してくれた人の中に、教師がたくさんいたことです。学校には、補助金を使ったり、普通に買ったりして3Dプリンターが導入されるようになっていますが、教師はCADの訓練を受けていません。私たちのソフトは非常にシンプルなので、教師はすぐに習得でき、そのまま生徒たちに教えることができます。私たちは教育ソフトを作りたいと思っているわけではありませんが、学校で使われることを強く望んでいます。学校にぴったりなんです。

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6. 会期中、よかったと感じたことは?

私はずっとブースにいましたが、いちばんよかったと感じたことは、会場を歩き回れたとしても変わらなかったと思います。それは、私たちのソフトを見て理解したときの人々の表情です。わかるのと微笑むのとが同時なんです。私の人生のなかで、もっとも誇らしく思える瞬間でした。Maker Faireは、私たちが感じていたことを、ハッキリさせてくれました。それは、私たちが、すごいことをやっているんだ、ということです。

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– Goli Mohammadi

[原文]