2014.12.01
PieceMaker Factory:オモチャの未来を覗く
金曜日の夜遅く、私は、これがオモチャの未来だというものを見た。少なくとも、街のトイザらスでは絶対に見ないようなものだ。積層造形法、いわゆる3DプリントはMakerムーブメントでは一般的に知られるようになった。しかし、まだまだそれがなんであるか、それで何ができるのかを知らない人に出会わない日はない。だがそれは、PieceMakerとトイザらスによって変わろうとしている。
PieceMakerにおける私たちの使命は、身の回りの世界をパーソナライズする手助けを行うことです。そのために、私たちはPieceMaker Factoryを作りました。小売店の店頭で、3Dプリントした製品をオンデマンドで作るという、世界初にして唯一のシステムです。PieceMaker Factoryは最先端のオープンソース3Dプリント技術、専用のロボティクスオートメーション、専用ソフトウェアを駆使し、お客さんの眼の前で、注文に応じて、最大限のパーソナライズに対応して提供します。
私の娘でさえ、オモチャ屋で3Dプリンターを見たときは驚いた。彼女は9歳のときに、自分でキットから3Dプリンターを作っているのだ。しかし、モデルと色を選択して名前を入れてプリントできるインタラクティブなキオスクと出会って、すっかり虜になってしまった。今では、そのキオスクを自分の家のプリンターに接続したいと言っている。
すべてのデザインはPieceMakerが用意したものなので、どれもきちんと30分以内にプリントできる。価格は約10ドル。オンデマンドでプリントされる特注製品としては悪くない値段だ。デザインからプリントに至るまでの工程はいたってシンプルで、難しいところはひとつもない。私たちが初めてのプリントを待っている間、マシンについていくつか質問をすることができた。最初の質問は「誰がプリンターを作ったのか。中身は何か」というものだった。それに対する短い答えはこうだ。彼らが内部で製作した。Arduinoで駆動しているとのことだ。
できたのは、よくありがちな笛だった。帰りの車の中ではコンサートによる偏頭痛を被ったが、大切なのは、自分でデザインして作るということの楽しさを再発見したことだ。次に何を作ろうか? それはなんでもいい。作るということが、テレビやメールやネットサーフィンよりも楽しいということが、再認識されたことがうれしい。
もしあなたが、ニュージャージー州トトワかペンシルベニア州クランベリータウンシップの近くにお住まいなら、トイザらスを覗いてみてほしい。そこでオモチャの未来が見られるはずだ。プリントだけでなく、安価なプリンターがオモチャ屋でも販売されるようになる日が待ち遠しい。いつごろ実現するだろうか。みんなは、オンデマンドのオモチャについてどう思う?
– Marc de Vinck
[原文]