2015.07.07
3Dプリンティングロボットで橋をかける計画
3Dプリンターがどんどん身近になり、積層造形法がものの作り方を変え、新しいアイデアや応用法が次々と考え出されている。おもちゃや携帯ケースのプリントも楽しいが、それらは世界を変えるほどのものではない。アムステルダムのNetherlands MX3Dというチームは、橋をプリントすることで世界を変えようとしている。
MX3Dは、ABBロボットアームでMIG溶接アームを操り、溶けた鉄を重ねていく工法を完成させた。これにより、管をプリントして頑丈な構造体が作れるようになった。MIG溶接で3Dプリントする技術はこれが初めてではないが、実用的なレベルまで高めたのはこれが最初だろう。
橋の設計は、Autodeskが開発した新しいソフトウェアを使ってコンピュータ上で行う。ソフトウェアは、希望のサイズと形状から、遺伝的アルゴリズムを使って最適な構造を作り出す。これに似たデザイン手法は、より軽量な飛行機のパーツの設計に使われている。
2台のロボットアームは、アムステルダムの用水路に歩行者用の橋を渡す予定だ。アームは、溶接機が橋をプリントするのを助けるだけでなく、より遠くのプリントができるように、プリントされた部分に沿って自分自身を移動させるためにも使われる。このシステムがうまくいけば、ロボットを使った自動建築の可能性を実証する素晴らしい例になるだろう。
まだ、実際にどこに橋をかけるかは決まっていない。プリントもまだ始まっていない。建設開始は9月の予定なので、注意深く見ておこう。橋が完成したら、またここで報告したい。
[原文]