スコットランド、ダフタウンのBalvenie酒造所は、普通とは違う宣伝方法を使っている。私はそれが大好きだ。アンソニー・ボーデン(訳注:アンソニー・ボーデン は数々の本やテレビ番組で知られているアメリカ人料理人)を司会に、世界の職人に光を当てて紹介するビデオシリーズ「Raw Craft」を製作しているのだ。彼らはこの広告を、彼ら自身の職人技と同じぐらい誇りに思っているはずだ。彼らの作る製品を私が使うことはないだろうが、このビデオシリーズはぜひみなさんに見てもらいたい。そして広めてもらいたい。
「Raw Craft」は人を描いたシリーズだ。職人たちは、驚くべきものを手で作る。6話からなるシリーズなのだが、もちろん、ここに6話すべてを紹介する。映像は非常に美しく、映されている人々は本当に興味深い。
Episode 1: The Borough Furnace
第一話では、BourdainはBorough Furnaceを訪れる。ここはフライパンを手作りしているところだ。鋳造フライパンがどのように作られているのか、とても興味深い。このフライパンの持ち主として、とてもいい勉強になった。
Episode 2: Frank Shattuck
この話は仕立師のFrank Shattuckが主役。非常に面白い人物だ。彼の絶対に曲がることのない品質へのこだわりが伝わってくる。いろいろな側面を持つShattuckだが、とにかく彼は謙虚だ。
Episode 3: Steve Goodson
Steve Goodsonは素晴らしいサキソフォンを作る。彼はハリケーンに習って、いちばんよくできた作品には「カテゴリー5」と命名している。そこが非常に気に入っているのだが、彼の仕事はもっとうんと奥の深いもののはずだ。そこを生で見てみたい。
Episode 4: Bob Kramer
シリーズの中で私が個人的に気に入っている話だ。Bob Kramerは世界でも最高の包丁を作る。彼は自分の仕事に大変な情熱を注いでいるが、それを惜しみなく、楽しそうに話してくれる。この話では、Kramer の作品がたくさん見られるところもいい。彼の作品について、深い知識を得た気がする。とくに「シャドー」を見せてくれたときだ。
Episode 5: Arion Press
「印刷は死にかけている」とさんざん言われているが、Arionの印刷所では今でも手作り本を作っている。手で製本される本には、大変な愛情が注がれている。とにかく素晴らしい。
Episode 6: Dufftown
この番組の冠にもなっているスポンサーだ。スポンサーではあるが、彼らの技術もまた番組で紹介するに相応しいものだ。ウィスキーの蒸留は、非常に美しい場所で行われている。木や穀物や銅の香りがしてくるようだ。
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