Fabrication

2016.04.20

飛行機に持ち込めるマルチツールを作る。しかしその結果は……

Text by Gareth Branwyn
Translated by kanai

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Maker Mediaの良き友、Edgar Parkは、LeathermanのSquirtマルチツールを「TSA(米運輸保安局)準拠」の内容に作り変えるInstructableを投稿した。Johnはこう解説している。

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小さなペンチとドライバーを常に持ち歩いていると、便利だし安心できます。なので、カバンの中を調べられずに旅行するために、小さなマルチツールを家においていかなければならないことに不安を覚えます。そこで私は、中古のLeatherman SquirtマルチツールをeBayで購入し(TSAの没収品オークションでも手に入るかも)、機内持ち込みの基準に対応する内容に改造しました。

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TSA準拠ガイドライン[PDF]を見ながら、Johnはナイフの刃を短くして、すべてをヤスリで削って小さくした。TSA局員に、これが規制に適合していることを示すために、持ち手に「TSA compliant」(TSA準拠)とレーザーエッチングした。

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上の写真は、ツールの順番や位置を決めているところ。最後にツールに合わせてネジを切った。それで、うまくいったのか? なんとか。彼は6つの空港をこれを持って通過できたが、最後に没収されてしまった。没収について、彼はFacebookにこう書いている。

最後の旅にそれを持って行きました。局員はそれについて尋ね、それを上司のところへ持って行きました。私は、ウェブサイトにあった基準に合わせたものだと説明しました。すると彼女はこう言いました。「ここにはいたるところにカメラがあります。彼があなたのナイフをチェックしているところがどれかのカメラに写っているので、もしあなたをこのまま通しては、彼が職を失います」と。私は別の上司にそのことについて聞くと、彼はこう答えました。「私ならあなたをそのまま通したでしょう。しかし、責任者のひとりがそう判断したため、それを覆すことはできません」と。

時間と手間とお金をかけてマルチツールを改造して(ラベルまでつけて)も、没収されないとは限らない。正直言って、私は6つのセキュリティを通過できただけでも驚いている。みなさんがこれを試してみたら、きっと他では味わえない特別な体験ができることだろう。

原文