Crafts

2017.05.19

本当に食べられるミニチュア料理「Tiny Cooking」

Text by Gareth Branwyn
Translated by kanai

このTiny Kitchenの動画をInstagramで初めて見たとき、一作かぎりのかわいい冗談動画だと思った。ロウソクを熱源としたコンロや、小さな調理器具、そしてそれを使って調理をする忍耐力と工夫と技には大変に驚かされ、その馬鹿馬鹿しさに大いに笑わせてもらった。そして、ドールハウスのキッチンで、砂糖とスプリンクルで飾った小さなドーナッツが立派に作れることを知って、とても感心した。

それから、ある考えが浮かんだ。ちょっと待てよ。インターネットがあるじゃないか。そこでは、ミニチュアが大好きな人たちが無数にいて、ミニチュア文化を大切に育て、同様の秘伝的技を持つ仲間たちと集える、目立たないが新しい世界を切り拓こうと大変な努力を重ねているはずだ。そして、小さな調理道具をコレクションしている人たちがいて、目に見えないリリパッド人のためのディナーを実際に料理して、その動画を交換している人たちがいるだろうと想像した。

私の考えは当たった。検索を行うと、Tiny Kitchenのウェブサイトと、それに似たYouTubeのチャンネルが見つかった。彼らは本当に食べられるものを料理している。ミニチュアを愛するシェフのTastemadeは、このミニチュア料理ムーブメントの牽引役だ。Kickstarterで、この趣味のための小さなコンロを製造しようと資金を集めたほどだ(成功はしなかったが)。だが、5万ドルのゴールに対して6,000ドルが集まった。

ここに、私の好きなTiny Kitchenの動画を紹介しよう。この他にもたくさんある。このミニチュア料理の動画を見ることで、ASMR(Autonomous Sensory Meridian Response、「脳がとろけるような体験」と言われている)の効果が得られると主張する人もいる。人間って、おかしな生き物だね。

原文