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2017.11.28

あの「デススターおやじ」が今度は巨大なミレニアムファルコンをおっ立てた

Text by Mike Senese
Translated by kanai

サンフランシスコの郊外の眠たいほど閑静な住宅地が、一軒の家の屋根の上に現れた『スター・ウォーズ』の宇宙船によって、またしてもSFの街となっている。

2年前、『スター・ウォーズ』の新シリーズが公開されたとき、カリフォルニア州ファファイエットに住む、Colby Powellは、家族や友人たちと力を合わせて直径7メートルのデススターを自宅の屋根の上に作った。この手のDIY作品では最大級だ。電飾を施されたこのデススターは大変に人目を惹いた。上空には取材のヘリコプターが飛び回り、朝のバラエティー番組「グッドモーニング・アメリカ」で何度も取り上げられたほどだ。

Powell一家は、去年公開された『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』では動きを見せず、この12月公開予定の『最後のジェダイ』に合わせてスーパーサイズのミレニアムファルコンを作ることにした。コックピットには、ハンとチューイとレイアとC-3POも乗っている。

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Powellによれば、ファルコンを作ろうと決めてからが大変だったと言う。インターネットで調べても、ファルコンの詳しい寸法がわからなかったからだ。あれこれ調べた挙げ句、やっと気がついたのは、息子の寝室に飾ってあったレゴのファルコンだった。それを元にファルコンの寸法を割り出し、屋根の上に最適な大きさに拡大した。つまり、あの巨大なミレニアムファルコンは、巨大なレゴのファルコンとも言えるのだ。

全長7.2メートル、幅5メートル、高さ1.2メートルのミレニアムファルコンは、Powellの家の通りに通じる角を曲がれば、すぐに目に飛び込んでくる。実際に見に行って、木の陰からそれが現れたときは思わず吹きだしてしまった。

製作には、9月24日から10月29日まで1カ月以上かかった。一家のハロウィーンパーティーにやっと間に合った。主要な構造体には、子どもたちがグレーに塗った2×4が使われている。「驚いたのは、子どもたちが作業の手順をわきまえて、木材をソーホースに載せて、上面と下面と側面をしっかり塗ってくれたことだ」とPowellは感心していた。

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そして、最初の構造体を作り始めた。2×4を放射状に並べて、Powellが呼ぶところの「下あご」を製作。次に船体のフレームを繋ぎ合わせるための中央塔を作った。

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さらに、6メートルの2×4で前方の突出部分を作り、しっかりとボルトで固定した。このころから、友だちや近所の人たちが手伝いに加わった。だが、最終的に何ができあがるのかは伏せていた。Powellは、バレないように、わざと設計図をバラバラにしたり、細かい部分を省くといった策略をめぐらせていたのだ。「サプライズにしたかったんだ」とPowell。

途中で、想定していたよりも構造的に強度が必要だとわかり、パイプで作っていたところを2×4で補強するなどしたため、重量は予定の180キロから318キロに増えてしまった。

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ご近所のBobとMike。かなりの時間を手伝ってくれた。

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最初のフレームを取り付けると、Powellは塩ビパイプを使ってファルコンの丸い形状とコックピットを作り上げた。そして、ぶっとい4×12材で支柱を作った。

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ファルコンの外板は、軍払い下げのパラシュートの生地で作った。デススターのときと同じ方式だ。これにLEDのロープライトを巻きつけ、後部のスラスターは青いライトで強調した。

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最後に、完成したファルコンを屋根の上に持ち上げる。Powellは建築屋なので、大きなクレーンを操ってこの作業は難なくこなすことができた。

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できあがりは壮観だ。Powellは、映画が公開されるときまで屋根の上に飾っておきたいと考えている。その後は、どこか別の場所に移動するという。

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