Electronics

2018.05.17

ダンボールでロボティクスがもっと身近になるAdafruitの「CRICKIT」ボード

Text by Caleb Kraft
Translated by kanai

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このところ、AdafruitのYouTubeチャンネルには、Limor Friedが楽しいダンボールを使ったプロジェクトとそれに使われている新しいボードを紹介する短い動画が次々と公開されている。この新しいボードは、Limorによると、CRICKITという名前で、まだプロトタイプの段階に見えるが、なんだかすごく気になる。

ダンボールの手を開いたり閉じたりするサーボをコントロールしている。

絵の一部を回転させることでアート作品が生き生きと見える。

最後に、どのサーボもひとつのボードでコントロールされている。

CRICKITとはなんなのか、Adafruitは何を計画しているのかといった私たちの疑問に、Phil Torroneが親切に答えてくれた。CRICKIT(Creative Robot interactive Construction Kit)は、モーター、センサー、ライトなど、プロジェクトに使用するさまざまな部品を駆動するためのボードだ。CircuitplaygroundやArduino(その他いろいろなボード)と一緒に使うことができ、たとえばモーターに電源を送ったり、タッチセンサーを使えるようにするために、どの拡張ボードを使おうかと知恵を絞る苦労なしにロボットが作れるようにしてくれる。

これらの機能の魔法の秘密は、すべてのI2Cで管理するコプロセッサーチップ(Adafruit Seesaw)にあります。なので、ESP8266 FeatherやCircuit Playground Expressと一緒に使えるということです。これらの接続に使用するピンはたったの2本! PWMやNeoPixelsの管理に頭を悩ませることなく、本格的なロボティクス・プロジェクトが可能になります。すべてこのボードがみなさんに代わって行います。しかも完全にクロス・プラットフォームです。

仕様をざっと紹介しよう。

CRICKITには、クリエイティブなメカトロニクスやロボティクス・プロジェクトでMakerが必要とするものすべてが揃っています。
・標準型サーボ(大きいのと小さいの)×4
・大電流ULN2003 Darlingtonドライブ・トランジスター(キックバック・ダイオード付き)×4(リレー、ソレノイド、大型LED、シングルモーターに向いています。単極ステッパーも駆動できます)
・デジタルI/O×48(センサー、ボタン、LEDなどの接続用。メスのソケットヘッダーが付いているので、ジャンパー線を簡単に接続できます。それぞれに電源とグラウンドのピンが付いています)
・双方向DCモーター・ドライバー(DRV8833)×4(PWMに対応。それぞれに最大1アンペアまでの過電流制限あり。2極ステッパーも駆動できます)
・静電タッチパッド×4
・Neopixel出力×1(5ボルト系なので出力にレベルシフターあり)
・モノクラスDスピーカーアンプ×1(ボリューム調整用可変抵抗付き)
・5V @ 4A DC電源入力×1(オンオフスイッチ付き。電源入力保護機能による、入力電圧が5.5ボルトになると自動的に切れます。間違えて9ボルトのアダプターをつないでしまってもボードが壊れる心配がありません)

これはただのボードではない。Adafruitは、最近、ダンボールのことをよく考えるようになっている。何か計画しているに違いない。ダンボールを自由にカットしてキットを作ってくれるとか、アップサイクルを目指した計画があるのかなど、具体的なことはわからなかったが、Philによれば、間もなくたくさんのプロジェクトがAdafruit Learning systemを飾ることになるという。

彼らは数週間以内にベータボードをテスターに配布する予定だ。最終的な製品の価格は30ドル以下にしたいとのこと。

原文