Electronics

2014.02.26

3Dプリンターでおもちゃをカスタマイズする店内工場

Text by kanai

PieceMaker printer
PieceMakerのCEO、Arden Rosenblattと彼の3Dプリンターを使った“店内工場”。Toy Fair New Yorkにて。写真:Kathy Ceceri

ニューヨークで開かれた今年のToy Fairに3Dプリンターが登場した。そう、MakerBotが初めて、Toy Faireに出展したのだ。ロボットやテクノロジー系おもちゃのメーカーに囲まれた3階の展示場で、MakerBotはおもちゃメーカーに彼らの技術を売り込んでいた。

一方、人が溢れかえる地下のスペースでは、ピッツバーグから来た小さな会社、PieceMaker Technologiesが、In-store 3Dプリント・キオスクのプロトタイプを展示していた。そのコンセプトは、客がモデルを選択し、色を選び、注文すると、20分後にできあがるというものだ。

3Dプリントはまだ発展途上の技術だが、店の人間が安心してこの気むずかしい機械を導入し、楽に使えるようにするために、PieceMakerはどんな方法を考えているのだろう。共同創設者でCEOを勤めるArden Rosenblattの答は、テスト済みのデザインを客に選んでもらうようにすることだという。すべての問題を取り除いたモデルだけを提供するので、店の主人も客も、“エアープリント”や“鳥の巣”といったトラブルを心配する必要がない。

自分でSTLファイルを持ち込むことはできない。しかし、新しいデザインを提案することはできる。PieceMakerでは、プリントできるようになった新しいモデルを、定期的に追加していくことにしている。

The PieceMaker customer kiosk. Photo: Kathy Ceceri
PieceMakerのキオスク端末。写真:Kathy Ceceri

3Dプリンターと客が操作するコンピューターステーションはPieceMakerが所有する。清涼飲料水メーカーが自動販売機を設置するようなものだ(この比喩はRosenblattの好みではないが、とても近い)。PieceMakerのスタッフは、おもちゃ店の店員に機材の使い方を訓練するが、準備が整い“店内工場”がオープンしたら、PieceMakerのスタッフは機材のメンテナンスとサービスにまわる。

カーネギーメロン大学出身のRosenblattは、この春から、ピッツバーグの数店舗にキオスクを展開すると話している。

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