Electronics

2016.02.12

Raspberry Piを無停電化するボード

Text by Takumi Funada

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Raspberry Piを連続運転している人が興味を持ちそうなボードが出たので紹介しよう。galileo-7の『ミニUPS』は一般的なモバイルバッテリと組み合わせて使う電源インターフェイスボードだ。このボードを経由して電源を接続することで、停電を検知し、自動的にモバイルバッテリからの給電に切り替えることができる。つまり無停電化できるわけだ。コンピュータ用無停電電源装置に必要な、停電時の自動シャットダウンもサポートする。

典型的な接続方法は次の写真のとおり。

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普段は5Vのメイン電源(写真下)からRasPiに給電する。ミニUPSボードはバックアップ電源のモバイルバッテリを充電しながら、メイン電源を監視する。停電を検知すると、瞬時にモバイルバッテリからの給電に切り替える。基板上のスーパーキャパシタは切り替えを確実にするためのバッファだ。停電が終わり、メイン電源が復帰したら、またすぐそちらからの給電に切り替わる。RasPiは電源の状態をGPIO経由で取得できるので、ユーザーがしかるべきスクリプトを用意することでシャットダウンや状態の通知といった運用上必要な処理を実装できる。

もともとこのボードはRasPiを工場で使用する際の「不慮の停電対策」と「計画停電」に備える目的で作られたとのこと。安価なモバイルバッテリと組み合わせることで、コストをかけずに実用的な無停電システムを実現できるところが特徴と言えそうだ。もちろん、RasPi以外の5V機器と組み合わせてもいい。

コネクタの変換が必要となるが、メイン電源もモバイルバッテリにしてしまえば、2個のバッテリを交換しながらの連続運用が可能だ。USBソーラーチャージャーと組み合わせても面白そう。晴天時はソーラー、発電が止まったらバッテリーという運用が簡単にできるはずだ。価格は4320円(税込)。

galileo-7 – Rapsberry pi用ミニUPS