Science

2017.02.21

コンパクトながら迫力満点のドブソニアン望遠鏡を紙筒で作った高校生

Text by Jeremy S Cook
Translated by kanai

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ドブソニアン天体望遠鏡は、持ち運びが便利で、組み立てやすく、比較的多くの光を集められることから、アマチュア天文ファンの間で人気が高い。高校生のAlex Pattonは、Stellafane.orgで見つけたチュートリアルをもとに、ジョージア州チャタフーチ高校の専門学習プログラムで自分の望遠鏡を作ることを決めた。このプロジェクトのために、彼は学校の工作室の使用を許された。

「ボクは作ることが大好きで、これはクールなプロジェクトだと思いました。自分で望遠鏡を作ることは、自分のためになるし、買うより安く済みます」と彼は言う。Pattonによれば、コストは約250ドル。買えば400ドルはするという。なのでこれは成功だと思う。とくに、自分自身の教育のために行ったことは大きい。

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望遠鏡本体は10インチ (約25センチ) 径の紙筒。コンクリートを流し込んで柱を作るための型として使われるものだ。この筒の内側と中に収める部品は、光を反射しないように黒く塗られている。外側はきれいな青色で塗られている。筒の支持体には、木材と塩ビが使われている。合板の土台には回転テーブル用のベアリングを取り付け、その上に望遠鏡がのる形になっている。これにより、星の追跡 (方位角調整) が軽く行える。

紙の筒で作った天体望遠鏡で夜空の小さな星が見られるなんて信じられないという人もいるだろう。しかし、下の月の写真を見てほしい。ちゃんと見えている。これは、光学系をまっすぐに揃えることで実現する。それを「視準」と呼ぶ。Pattonはこう書いている。「そのためには、主鏡と光軸が合うように副鏡の角度を調整します。そして、両方の鏡の角度が合うと、光がまっすぐに接眼レンズに入ります」

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ドブソニアン望遠鏡を作りたい方は、「Make:」の作り方ガイドを見てほしい。(Redditより)

[原文]