カクテルロボットの分野にはひとつの問題がある。少なくともつい最近まで、この装置で一儲けしようという人が多かったため、オープンソースにしにくかったという点だ。しかし、我らの仲間、Evil Mad Scientist Laboratories(邪悪なるマッドサイエンティスト)のLenoreとWindellはそれをやってくれた。彼らが作った美しいDrink Making Unitは、3つの容器から飲み物をポンプで吸い上げるという仕組みだ。材料は3つに限定されるが、それでも、これが出発点と考えれば上出来だ。
カクテルロボットを、どう作ればいいのか。私たちはこのプロジェクトのために、食品に使える安全なバルブやポンプを、相当な時間をかけて探しました。ソレノイド制御式のバルブか圧搾空気式のバルブを使うのが “普通” のようですが、ソレノイド式は信頼性が低いと悪評で、圧搾空気 (または炭酸ガス)の設備を導入するつもりもありませんでした。それ以外に考えられるのは、食品業界で使われている安全性の高い液体用ポンプ、蠕動ポンプを使うことでした。しかし、これを最初から自作するのも、1分間に数ミリリットルしか吸い上げられないのに1台100ドル前後もする市販のユニットを買うのも馬鹿らしく思えました。さらに私たちは、ダイヤフラム式ポンプや熱帯魚用のポンプなどもいろいろ見てみましたが、安価で、食品を扱っても安全で、さらに吸い上げる量を正確に制御できるものは見つかりませんでした。
そして、ケチャップのボトルやサーボモーターを使ったデザインである程度の成果が見られたころに、思いも寄らない解決策に出会いました。eBayを探っているときに、まったく別のタイプのポンプを発見したのです。それは、搾乳ポンプです。
Drink Making Unitの詳しい解説は EMSL のサイトでどうぞ。BarBot 2010 で実際に動いているところが見られるよ。
– John Baichtal
[原文]