Seth Godinは、私の知るなかでもっとも面白い人のひとりだ。人気のビジネスコンサルタントであり、講演者であり、既存の考え方に対抗して、驚きの、人生をひっくり返す可能性のある真実を引きずり出す数々の著作がある。たとえば……
「ここに、葛藤すべき真実がある。アート(書くこと、関わること、導くことすべて)が貴重である理由は、ひとえに、そのやり方を教えることができないからだ。案内図があったとしたら、アートは存在しない。なぜならアートは、案内図なしに舵取りをする行為だからだ。気に入らない? 私は案内図がないほうが好きだ」 – Seth Godin – Linchpin: Are You Indispensable?
World Maker New York 2012で、Sethは「アートと科学と物作り」と題する講演を行った。聞きたかったのだが、会場は満員で立ち席すらなかった。だが幸い、Sethの話のビデオがあった。彼がこう話している。
生産性と予測可能な完璧性という産業主義者の考え方が、学校から科学まで、私たちの生活のあらゆる要素に巣くっている。ひとたびそれを見れば、本当に面白い科学を私たちに学ばせまいとしていることや、Maker的な考え方を持たせまいとしていることがわかる。今回は、みなさんの肌の下に少しだけ潜り込んで、何が危険にさらされているかを、肩肘はらない形でお話ししましょう。
化学セットや「101の電子プロジェクト」などは物作りとは違うというSethの考えに同意する。なぜなら、物を作るということは、「失敗から学ぶ」ことだからだ。それは私の著書 「Made By Hand(リンクは日本語版の書籍情報ページ)」の中で長々と語っている。
– Mark Frauenfelder
[原文]