2013.02.15
DIY MUSIC: OUTRAGE イベントレポート
2/1(金)、六本木SuperDeluxeで開催されたハードウェアハッキングをテーマにしたサウンドイベント「DIY MUSIC: OUTRAGE」の様子を、写真を中心にレポートしていきます。
会場オープン時の写真。ゆるやかに来場者が。
入り口ではベンディング済の「わんぱくスージー」とtadahi神社が来場者を賑やかに迎えました。
まずは高校生サーキットベンダー、石井 栄一さんのライブパフォーマンス。今回は山口からの中継ということで、ビデオカメラによる映像とProcessingで描画したグラフィックスを合わせたオーディオビジュアルなパフォーマンスでした。演奏後のインタビューでは、12才からサーキットベンディングを始めたことが明らかに。
次は衛星芸術からバイオアート、自作楽器まで縦横無尽に活動するアーティスト、久保田 晃弘さんによるパフォーマンス。監訳者の視点から、書籍「Handmade Electronic Music」の内容紹介と、手で触れて感じる音の面白さについて、スピーカーベンディングとブレッドボードギターなど、その場で見て楽しめる自作楽器の実物を交えてのレクチャーと演奏でした。
恒例のオライリー・ジャパンの物販コーナー。
今回のイベントをスポンサードしていただいたKORGの新製品、MS-20 miniの試奏展示。名機MS-20との聴き比べができることもあり、来場者は熱心に耳を傾けていました。
なんと3年半ぶりのライブとなる、知る人ぞ知るサーキットベンディング・レジェンドDevgon Ashさん。某コンビニの来客チャイムをベンディングしてスタートした演奏は、カラオケシステムのベンディングなど、既存のライブパフォーマンスとは一線を画した、会場の温度と湿度を上げる充実の内容。
Make: Tokyo Meeting、Maker Faire Tokyoのサウンドイベントのオーガナイズでおなじみの、The Breadboard Band。今回は演奏時間の中で、まっさらなブレッドボード上にゼロから回路を組み上げて演奏することに挑戦!来場者はライブコーディングならぬライブワイヤリングを見守ることに。ちなみに、ライブで3人が組み上げたのは、全て「Handmade Electronic Music」の書籍に掲載されている回路だとか。
演奏の合間には、電子工作女子ユニット、monb科学省が展示としてサーキットベンディングを行なっていました。ぬいぐるみを改造するキモカワっぷりに、来場者も熱心に質問したり、実際にベンディングされた電子玩具に触れて楽しんでいる様子が伺えました。
堀尾 寛太さんの演奏は、これまでの電子音中心の演奏からガラッと雰囲気を異にしたものでした。物体の持つ運動や熱、電気のエネルギーを伝達・変換して、音に変えていく様子を、幽玄な世界として感じさせるパフォーマンスでした。
最後はベンディングしたオープンリールを楽器として駆使する、Open Reel Ensemble。メロディアスなグルーヴが青いLEDに照らされた奏者のパフォーマンスとともにオープンリールデッキから紡ぎ出され、一際フロアを湧かせていました。
Make: Japan初めての単独開催となるサウンドイベント。会場であがる歓声を聞きつつ、来場された方ともお話ができてMakeチームとしても大変楽しい夜でした。今後も不定期でこういったイベントを開催していく予定ですので、どうぞお楽しみに。