2014.07.16
Discov3ry:3Dプリンターを食品プリント用にグレードアップ
Discov3ryは、標準的なフィラメント式3Dプリンターで使えるペーストエクストルーダーだ。家庭用の3Dプリンターに興味を持って観察してきた人なら、近年登場したペーストエクストルーダーのことを知っているだろう。アイシング、チョコレート、シリコン、セラミック、はてはコンクリートまで、ペースト状の素材をノズルから押し出すシステムだ。しかし、市販されているものは少ない。
Discov3ryのアプローチはちょっと違う。既存の3Dプリンター用のアタッチメントとしてペーストエクストルーダーを提供しようという考え方だ。エクストルーダーと電子回路を取り外して、Discov3ryのエクストルーダーと専用の電子回路と交換するのだ。それだけでいい。
ケーキを飾るアイシングなど、食べ物をプリントできるということの利点は誰もが直感的に理解できるだろうが、ペーストエクストルーダーの可能性は遙かに大きい。石膏、木工用充填剤、シリコン、セラミック、ヌテラ(チョコレートスプレッド)、アイシングなどはそのほんの一例だ。均質な素材であれば、どんなものでも使える。
写真左上がケーキトッピング用のアイシング(砂糖衣)、右上が色つきの石膏、左下がシリコンの装具、右下が着色可能な木工用充填剤。
今これを書いている時点で、継続中の彼らのクラウドファンディングキャンペーンはすでに成功し、ゴールの3万ドルを3倍以上超えている。
開発者のひとり、Charles Mireに話を聞いた。
このプロジェクトが始まったきっかけは?
Andrewと私は素材エンジニアでティンカラーです。私たちは、3Dプリントの最大の制約は素材にあると思っていました。私たちは地元のメイカースペース、Kwartzlabで出会いました。そこでは3Dプリンターユーザーグループの補助メンバーを務めています。そこで、私たちの知識を結集して、使える素材の種類の幅を広げる方法を思いつきました。それは、3Dプリント市場で競争をするのではなく、ないものを補うためのシステムです。そこへJohnが加わってビジネスをスタートさせました。
Maker Faireへの出展したときなどの反響は?
Maker Faire Bay Areaは大きなイベントであることは知っていました。しかし、実際に出展してみた実感は、予想をはるかに超えていました。人々は非常に熱心で、魅力的で、Discov3ryエクストルーダーに大変に興味を示してくれました。2日間、ノンストップで説明し続けて、みんなに Kickstarterキャンペーンのことを宣伝しまくりました。カナダのウォータールーでは、より多くの人に知ってもらうために、いろいろなハードウェアスタートアップと話をしました。実演もたくさんやりました。本当に疲れました。
今のところ反応は?
Discov3ryは、あらゆるレベルの3Dプリント愛好家から、ものすごい数のフィードバックをもらっています。食品がプリントできることに興味を持ってくれる人や、シリコンのプリントなど、ひとつの素材に特化して興味を示す人もいます。私たちはコミュニティを育てるところから始めて、ペーストプリントの知識を広めてきました。私たちのウェブサイトには、ペーストプリントのコツや素材やプリンターの設定やガイドラインなどを話し合うフォーラムがあります。ユーザーからの協力ももらっています。
訳者から:Discov3ryと書いて、ディスカバリーと読むそうです。
[原文]