Fabrication

2014.09.03

ローランド ディー. ジー.が新シリーズ「monoFab」発表。光造形方式の「ARM-10」と切削加工機「SRM-20」本日から発売

Text by tamura

ローランド ディー. ジー.から、光造形方式の3次元積層造型機「ARM-10」、3次元切削加工機「SRM-20」の2機種が世界同時に発売開始されました。

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ARM-10

ARM-10
光源となるプロジェクターからUV(紫外線)を照射し、樹脂を一層ずつ硬化させる方式を採用。複数の造形物を同時に造形することが可能になっています。また、硬化した樹脂を引き上げながら造形する「吊り下げ方式」を採用したことで、樹脂の使用量を抑えることが可能になったとのこと。

樹脂も専用のものを開発。すでに試用したユーザーからはヤスリがけなどの後加工がしやすいという評価を得ています。洗浄液は入手が容易なエタノールです。造形サイズは130(幅)✕70(奥行)✕70(高さ)mm。

付属ソフトウェアの「monoFab Player AM」には、ポリゴンメッシュのヒーリング機能、自動サポート作成機能、シミュレーション機能が搭載されています。価格は680,000円(税抜)

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SRM-20

SRM-20
切削加工機「MDX-20」(iModera)の後継機種という位置づけです。外観上の大きな違いは加工時の切削クズや切削音を防ぐフルカバー構造になったこと。MDX-20では「段ボールでカバーを作ったり、押入れのなかで加工をしていたユーザーもいた」とのことですが、そういった必要はなくなりました。また、モーターがパワーアップしたことで前モデルよりも切削速度が向上しています。

加工可能な素材は、アクリル、ABS、ケミカルウッド、ワックス、発泡材など。FabLabなどでよく行われていたプリント基板の切削にも対応しています。

付属ソフトウェアはコントローラー、CAMソフト、2.5次元切削、追加工用のソフトの4種類。価格は480,000円(税抜)。

3Dプリンターやパーソナル用途の工作機械では、海外で開発された製品もどんどん増えていますが、サポート体制が充実していることも、それらとの大きな違いになりそうです。両マシンとも、Maker Faire Tokyo 2014にて展示が行われる予定です。


こちらはコンセプトビデオです。

monoFabサイト