2015.06.19
HP Sproutの新型3Dキャプチャリング・プラットフォーム
HPの新しいSprout 3D キャプチャリング・プラットフォーム
HPは、Sprout 3Dスキャンニング・プラットフォームの利用者にとって、エキサイティングな発表を行った。
HPのSproutは、タッチスクリーン、オールインワンのデスクトップコンピューター、プロジェクター、キャプチャーステージ、Intel RealSense 3Dカメラ、14メガピクセルの通常のカメラを備えた画期的なハードウェアだ。現実のオブジェクトをスキャンして、コンピューターの中でデジタルデータとしていじることができる。これまでそんなシステムはなかった。
HPは、そのスキャンニング機能を次のレベルに引き上げたのだ。これまでのスキャナーは、構造化照明スキャンニング法を利用してプロジェクターとカメラアレイで物体を2.5Dスキャンするというものだった。この方式には、上方のひとつの角度からしかキャプチャーできないという問題があった。
この7月から、Sproutのオーナーは、新しいSprout 3D Capture Stageを買うことができるようになる。これは、自動的にオブジェクトを回転させて、完全な360度のキャプチャーを可能にするデバイスだ。いろいろな方向からキャプチャーできるので、細かいスキャンが可能になる。
当然のことながら、これらのハードウェアを統合するソフトがなければ意味がない。HPでは、すべてのSproutユーザーを対象に、新しい3Dスキャンニングソフトウェアの無料アップグレードを同時に行うことにしている。新しいキャプチャーステージを使うためにこのソフトは必要なのだが、まだそれを買う予定のない人にも、既存のスキャナーの性能が向上するという利点がある。この新しいソフトウェアでは、オブジェクトを手で動かしてキャプチャーする方向を変えてやれば、複数のキャプチャーデータがつなぎ合わされて、より完全なスキャン画像が作られる。3D Capture Stageは、現在のところ一般消費者向けの 3Dスキャナーとしては他に類を見ない非常に高性能なものとなる。
3D Capture Stageは数カ月後の発売になるが、価格は299ドル。この価格をSproutに上乗せしたとしても、プロジェクト式構造化照明、自動スキャン、マルチスキャン・ステッチングといった機能を持つシステムと考えれば、市場でもっとも安価なスキャナーだと言える。
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