Fabrication

2015.06.30

3Dプリントをプラットフォームから外す新提案

Text by Matt Stultz
Translated by kanai


3Dプリンターのビルドプラットフォームから3Dプリントを剥がすための方法はいろいろ考えられてきた。Makerbotが特許を持つAutomated Build PlatformからUltimakerの完成したあとのプリントを押し剥がすスクリプトまでさまざまだ。

そして今、MatterHackersは、私が見てきた中で最高の方法のビデオを制作した。Punch-Out!だ。プリントしたマジックハンドの先端に漫画のようなボクシングのグローブが付いている。プリントは、一発でプラットフォームから叩き落される。実用的とは言い難いが、じつに面白いプレゼンテーションだ。

もちろん、MatterHackersはこんなものばかり作っているわけではない。彼らは3Dプリントコミュニティに貢献するさまざまな技術を提供している。彼らのMatterControlは、Slic3rCuraといったGcode対応マシン(RepRaps Lulzbot、SeeMeCNC、Printrbotなど)が採用するもの以外のソフトを求めている人に最適な素晴らしいスライシングソフトだ。MatterControlのインターフェイスはシンプルで、プレーティング、リサイズ、方向転換などがCuraやSlic3よりもずっと簡単に行える。

そんな中で、MattherHackersはMatterControl Touchを発表した。MatterControlがインストールされたAndroidタブレットで、プリンターにUSBで簡単に接続できる。モデルは、内蔵のウェブブラウザを使ってファイル共有サイトからダウンロードでき、Dropboxなどのサービスと同期もできる。モデルはローカルでスライスされ、温度調整や軸の調整といったあらゆるプリンターコントロールがタブレットからできる。重いパソコンを3Dプリンターのところまで持って行く必要はもうなくなるのだ。

最後に、3Dプリント用のフィラメントを多く揃えた店を探しているあなたに。MatterHackersがその店だ。ABSやPLAといった一般的な素材だけでなく、なかなか手に入らない特殊なフィラメントを豊富に揃えている。少なくともひとつの店に揃っていることはまずない。

MatterHackersにこうした楽しい3Dプリントもののビデオをまた見せてほしいなと思いつつ、彼らにはさらに実用的なイノベーションを期待してしまう。

原文