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2017.01.13

Seeed StudioのEric Panが未来の工場について語る。「目的は革命ではなく、協力と進化」

Text by DC Denison
Translated by kanai

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Eric Panは、Seeed Studioを2008年に設立し、深圳のアパートで電子パーツの販売を開始した。Panはまた、深圳にハッカースペースを開き、ハードウェアアクセラレーターのHAXLR8Rの共同設立者にもなっている。中国での最初のMini Maker Faireを開催したのも彼だ。今や、Seeed Studioには200人を超える従業員がいて、年間3,000万ドル以上を売り上げている。現在は電子パーツだけでなく、Panが言うところの「0.9キット」も販売している。これは、ファームウェアから回路、エンクロージャーまであらゆるレイヤーに変更が加えられるように、そうした購買層を狙った、ほぼ1.0の状態のキットという意味だ。

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Q. インディー映画のような「インディー製品」の世界を目指しているのですか?

A. そうだと思います。それは2つの理由があります。Makerムーブメントのおかげで、人々は独自の製品を製造するためのツールが使えるようになり、その理解も高まったからです。もうひとつは、需要が以前よりも多様化したことです。人々は単に大量生産品を欲しがるのではなく、より特別な、新しい特定分野の製品を欲しがるようになりました。

Q. 新しい Maker Proたちが犯しやすい間違いに、どんなものがあると考えますか?

A. Makerの多くが、すべてのことをやろうとしてしまいます。しかし、既存のビジネスのノウハウには叶いません。新しいキーボードを作ろうとしたら、既存のキーボードメーカーと競わなければならないのです。競うのは大変ですが、協力することは簡単です。キーボードメーカーと協力して、新しい機能やデザインを開発するのです。どちらもオープンソース技術を使っていれば、より簡単です。目的は革命を起こすことではありません。協力と進化です。

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Q. 製造業者と仕事を始めたときに犯しやすい間違いは?

A. 製造段階には、驚くほど多くの要素があります。サプライチェーンもそのひとつです。製造過程における知識は、簡単に手に入るものではありません。だからデザインやレイアウトだけでなく、その他の製造工程もオープンソースにするべきなのです。どうテストするか、どう品質管理をするかなどです。知識が広がれば、より完全で簡単な製造が可能になります。

Q. アメリカでの製造と中国での製造とに何か変化はありましたか?

A. まだですが、これから変化するでしょう。双方の間により多くの相乗効果が生まれています。そのためこれからは、サービスのように分散化されるでしょう。将来、製造は、消費者やクライアントにより近い場所で行われるようになります。未来の工場は、大きくなるのではなく、小さくて、より小回りのきくものになります。

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Q. 毎年、何百ものMakerによる製品が市場に現れてきますが、Makerによるイノベーションがもっとも起きやすいと思われる分野は何でしょう?

A. IoTに対する継続的な改良の要求が常にあります。IoTをよく見ると、それはソフトウェアとハードウェアのコンビネーションです。その2つの分野の収斂です。そこから多くの利益が生まれるでしょう。

Q. IoTに人工知能を組み合わせるという話をしていましたね。

A. 接続が可能な優れた製品が多くありますが、Makerはもっと先を考えなければなりません。消費者のことを考えるのです。製品によって消費者に利益をもたらすことを考えるべきなのです。それができるのが人工知能です。私たちのReSpeakerは、モジュラー式で、オープンソースの音声インターフェイスですが、それを使うと身の周りのいろいろなものがハックできます。それは消費者に利益をもたらします。スクリーンを超えて、人を補佐する技術です。

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Q. 中国で製造するには大量発注しなければならないと多くのMakerは思っています。何千ユニットという。小さなロットでも可能でしょうか?

A. 私たちは今、そこを変えようとしています。この数年、中国での小数ロットの製造が、どんどん簡単になってきています。

Q. 中国へは行けないが、中国で製造したいと思っている人へのアドバイスはありますか?

A. 問題は配送です。大きな市場を相手にしていて、配送に時間がかけられないのなら深圳へ来るべきです。小さなプロジェクトで時間に余裕があるなら、電子メールとサンプルをやりとりするだけで済みます。

Q. Seeed Studioは2006年に設立されましたが、どのように成長してきましたか?

A. 私たちは、人々をソリューションに近づけることで成長してきました。もともと私たちはパーツやコンポーネントを売っていました。今は0.9キットと呼ばれるキットを販売しています。あとちょっとで1.0になるという意味です。顧客が何をしたいのかをわかっていれば、それに近いものを提供できます。しかし、その気になれば自由に変更できるような余地を残しておくべきです。たとえば、キットの多くは、ファームウェアから回路からエンクロージャーまで、すべてのレイヤーに手を加えることができます。

Q. Open Source Hardware Associationが先日、オープンソースハードウェア認証プログラムを発表しましたが、それによってMakerが楽になると思いますか?

A. はい。これによって、すべての人が製品への貢献をトレースできるようになります。それは、これから製品をシェアしようとしている人たちにとって、大きな励みになると思います。

原文