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2018.07.02

関税は米国のMakerを傷つけ、製造は海外に移転する

Text by Caleb Kraft
Translated by kanai

tariff-illustration

(米国の)新しい関税と貿易戦争の話を聞いてから数週間になる。この手のニュースを聞くときは、どのソースから発信されたか、どこで見たかに関わらず、トランプ大統領やその他の議員たちの言動に素早く焦点を切り替えながら、客観的に判断することが大切だ。私はこれまで、この関税の問題が自分に直接影響するとは考えていなかった。しかし、Bunnie Huangの記事を読んで考えが変わった。

Bunnieは、私にくらべてずっとよく勉強している(それに頭もずっといい)が、電子製品への25パーセントの関税がMakerをいかに傷つけるか、さらにこれがなぜ結果的に製造を海外に移すことになるかを、わかりやすく解説してくれている。Chibitronicsを始めとする、いくつものスモールビジネスで熱心に製品を作っているBunnieはそのあおりを受けることになるため、大変に腹を立てていることは十分に理解できる。ぜひとも彼のブログ記事を読んで欲しい。

ごくごく簡単に言うと、この関税の対象になるのは、電子部品や開発ボードなどの未完成の製品だ。完成品は対象外だ。ということは、部品を買って国内で組み立てるより、中国で製品を作って輸入したほうが安く上がるわけだ。ホビイストや小さな企業には、部品代が重くのしかかる。

私は、Bunnieがあの記事を書き、多くのコメントに返事をしてから、何か付け加えたいことはないか尋ねてみた。彼はまだ、すべてのコメントの分析を続けているが、素晴らしいフィードバックがたくさん集まっている。

この関税がいつまで続くか、誰も答を知らないところがとても流動的だ。たとえば、中間選挙までの数カ月間だけなのか、それとも固定化され、結果的に、減税と雇用法による損失を減らすために政府が依存する新しい収益源になるのか。もし後者なら、アメリカにとって大きな問題となる。巨大な逆進税だからだ。

原文