2021.10.27
おとでん通信 #15|作品ができる過程と作業場を見れるのが新鮮! Maker Faire Tokyo 2021のオンラインワークショップを振り返る
長かった夏も終わりすっかり肌寒くなってきた今日この頃、みなさんいかがお過ごしでしょうか?
読者の皆さんの多くは、10月2日(土)・3日(日)の2日間に渡ってオンライン開催された「Maker Faire Tokyo 2021(以下、MFT2021)」に参加されたことと思います。今年は残念ながら東京ビッグサイトでのオンサイト開催は中止となりましたが、新しい試み盛りだくさんの2日間となり、乙女電芸部一同、楽しんで参加しました! 今回は、そのMFT2021について振り返っていきたいと思います。
オンラインワークショップを振り返る
乙女電芸部は3日(日)13:00から、オンラインワークショップ「ミニチュアON AIRランプをメイカーのみなさんとつくろう!」を開催。以下からアーカイブをご覧いただけます。
今回は、乙女電芸部のメンバー3名と、ゲストの方3名、合計6名で中継を行いました! ゲストは、デイリーポータルZから林雄司さん、全自動ルービックキューブでおなじみの蕪木孝さん、FabLab SENDAI-FLATの小野寺志乃さん。みなさんメイカーとして、MFTとの関わりも深い方々です。どんなON AIRランプをつくってもらえるかな? とワクワクするようなみなさんにお声掛けしたところ、快諾していただき、ご参加いただくことになりました!
いつもは乙女電芸部のメンバーと参加者の方々のみということが多いので、外部の方と一緒に物をつくるのはとても新鮮で楽しい時間でした。
オンラインワークショップということで、ゲストのみなさんと一緒に配線からスタートしていきました。手元の映像をズームして生配信しながら、それぞれ画面を見つつ一緒に配線を進めていくことができたのは、リアルワークショップと違うところかもしれません。はっきりと手元を見ていただくことができたからか、みなさん配線は手こずることなく成功。
LEDを刺して光らせるところまでは、難なく到達。みなさんがモクモクと配線に取り組むシーンと、LEDが光って盛り上がるシーンの対比は、オンライン・オフライン問わず、ワクワクする流れですね!
今回の中継はそれぞれの作業場をつないで実施したので、ゲストのみなさんの作業場を垣間見ることができたのも新鮮な体験でした。林さんはデイリーポータルZの記事でもよく見る(?)ご自宅から。小野寺さんはFabLab SENDAI-FLATからだったので、有孔ボードにキレイに取り付けられた各種工具がとてもメイカーらしい背景。蕪木さんはDMM.make AKIBAからの中継で、有孔ボードが背景でしたが、インパクトドライバーなどのハンドツールが多く、FLATとはまた違った工具類が並んでいました。もし制作中に壊れてしまっても、一瞬で修繕できそうですね。
また、ゲストのみなさんが作業するときは、こんな感じで手元に寄って配信。カッターマットの上で黙って作業するところなんて、以前から知っているメイカーの方であっても、普段滅多に見ることができない光景です(笑)。出来上がった作品を通じてコミュニケーションすることはあっても、それができるプロセスをまじまじと見る機会はとってもレア。一言も発することなく、あーでもないこーでもないと物をつくる様子を生中継できるというのは、オンラインワークショップの良いところかもしれません。
メイカーとして何度もMFTに出展されている林さんでも、「作ってる途中を見られるのは初めて!」とおっしゃっていたのがとても印象的でした。
参加者のみなさんが一つの場所に集まって開催するワークショップは、その空間が生み出す熱気みたいなものが場を盛り上げてくれますが、こうしたオンライン開催でのワークショップは、ものづくりの場所も含めて、メイカーがどんな空間で何を考えて物をつくっているのか思いを馳せることができるのが楽しみでもあるなと感じました。
今後は、各地のものづくりスペースを繋いで生中継して同時並行でものづくりをする、というようなワークショップ形式もアリかもしれませんね。
https://twitter.com/otomedengeibu/status/1444181691451334657
さて、一緒につくった「ミニチュア ON AIRランプ」は、表示がカード式になっていて、使う人や状況によって、好きなメッセージに差し替えられるというのが特徴です。今回は、どういう表示にするか? がオリジナリティ発揮のポイントだったのですが……
当初の予想どおり、みなさんの個性が爆発した三者三様のメッセージが完成しました!
まず、一番乗りで完成したのが蕪木さん。まさかのオペ! 様々な妄想がはかどる、さすがの発想力です。MFTの場で、作品が壊れてしまったときに、白光さんのはんだづけスペースにお世話になったメイカーのみなさんも多いと思いますが、作品の修繕中に展示ブースに立てておくのにぴったりですね(笑)
次に完成したのが、小野寺さん。路地裏にこんな灯りがあったらふらりと入ってしまいそうな居酒屋さんの看板のようなデザインです! 下にコロコロが付いてそう……などと話していたら、事前にMDFで切り出したオリジナル台座もつくってセッティングしてくださっていました。
最後は林さん!「ごはんのときおこして」という日常のひとコマで確実に使うことができそうなメッセージです。ご本人曰く「人として最低」とのことでしたが、こんなゆるいメッセージだったら、思わず許してしまいそうですね(笑)
見事に三者三様の作品が完成して、オンラインワークショップは閉幕。生中継でのものづくりは、乙女電芸部にとっても非常に新鮮で、ワクワクする体験でした。
反省点としては、画面の向こうで一緒につくってくださっている参加者のみなさんに対してコミュニケーションをもっと取ることができたのではということ。プロセスごとに、YouTube上のコメントでリアクションしてもらったり、リアルタイムでも発信してもらったり、双方向のやりとりを頻繁にできれば、更に良い盛り上がりをつくることができたのではと思います。XR空間に参加者全員の手元を出しておくということができても、面白かったかもしれません。
ワークショップ終了後には、ゲストのみなさんが追加の作品写真を投稿してくださったので、紹介します。よりそれぞれのシチュエーションが想像しやすい写真になっていて、とても魅力的! 終わった後に作品ギャラリーがSNS上にできるというのも、楽しい体験でした。
— 蕪木孝 (@takashikaburagi) October 3, 2021
https://twitter.com/FLAT_Sendai/status/1444538221350715397
最低なお願いをONAIRランプのように光らせました pic.twitter.com/9xDTVZ0Jks
— 林 雄司 (@yaginome) October 3, 2021
ご自身でもつくってみたいと思われた方はこちらからキットをご購入いただけます。
https://otoden.thebase.in/items/50624299
冒頭のYouTubeをご覧いただきながら一緒につくれば、楽しい時間を過ごせますよ!
おとでんの日常
Maker Faire Tokyoに合わせて、初のインスタライブ配信をしました! 乙女電芸部のキットをご紹介する内容です。普段のMaker Faireではブースに来てくださった方にゆっくりご案内ができますが、今回はそれが叶わないのでinstagramで紹介してみました。部員の池澤と部長の矢島とでそれぞれのキットについてお話しています。YouTubeにもアーカイブがありますのでぜひご覧ください!