Electronics

2015.01.19

Voxel8:電子回路をプリントできる3Dプリンター

Text by Nathan Hurst
Translated by kanai

USBLEDPhoto

電子回路を3Dプリンターする方法を探っているグループがいくつかあったが、Autodeskはそれらを集め、International Consumer Electronics Showにおいてある発表を行った。Voxel8との、実際に機能する電子デバイスのための全方向の製造システム、Project Wireだ。

Project Wireは、導電性の銀のインクを使用し、Voxel8が開発したプリンターのノズルとAutodeskが開発したソフトウェアによって押し出される。Project Wireのソフトウェアは、電子部品の配線や配置に使われる。これまで、どんな3Dプリンターにもなかった機能だ。構造体と電子回路が一体化されて、ひとつの完全な機器としてプリントされる。たとえばVoxel8では、下の写真のドローンは、プリントしてすぐに飛ばすことができる。

Voxel8_Quad_Copter_2

こうしたプリントでは、回路は完全に内蔵されるため、デザイナーは回路を3次元的にデザインすることができる。「3Dプリンティングは、機能性のあるパーツへと移行しつつあります」と語るのはAutodeskのプロジェクトリーダー、Karl Willisだ。「機能的な能力(メカニズム、エレクトロニクス、光学など)を高めれば、さらに高度な素材が必要になってきます。大抵は複数の素材を使用します」

Voxel8はこれを、ユニークなエクストルーダーで実現した。液状の銀のインクを空気圧で細いノズルから押し出すというものだ。それは室温で硬化する。

Voxel8Printer

だが、発表では、このプリンターが発売されるのは2015年後半だという。業務用としては、Optomecがすでにハイエンドの大型機がある。たとえば、携帯電話のアンテナを射出成型したプラスティックボディに埋め込むといった形で使用されている。また、Volteraというスタートアップは、今年中にデスクトップ型の回路プリンターを発売する予定だ。

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