2013.09.03
Project Aura – 自転車の車輪の安全照明システム
デザインブログ、Core77に、Project Auraの美しい記事が載った。自転車の車輪に取り付けて残像効果で光の線を描き、速度に応じて色が変化するスマートな安全照明システムだ。
三部構成になっている記事の中で、プロジェクトの発案者、Ethan FrierとJonathan Otaは、カーネギーメロン大学の2年生として、どのようにこのアイデアを思いついたかを語っている。
学年末にプロトタイプを完成させ、ビデオを製作し、インターネットで公開しました。その時点では、プロジェクトは完成したものと考えていました。ポートフォリオにそのほかの作品と並べて見せるのにちょうどよい作品ができたぐらいに思っていたのです。我々は荷物をまとめて南カリフォルニアとバルティモアの自宅にそれぞれ帰省しました。その1週間後、Core77が私たちのプロジェクトの記事を書いてくれました。それは、私たちが気づく前に、10万ビューを超えていました。電子メールが届き始めました。いつ、どこで、どうやって買えるのかという問い合わせのメールです。びっくりしました。圧倒されて、有頂天になって、怖くなりました。
この記事の中で面白かったのは、彼らがアイデアを形にしていく過程で、知識の壁にぶちあたるところだ。彼らはプロジェクト開始当初、ハンダ付けの方法も知らなかった。
新しいプロトタイプでは、デジタルコンピューティングとバッテリー電源のためのさらなる研究が必要となりました。最初のプロトタイプでは、速度の検知を、ハブダイナモの電圧を使って、純粋にアナログな方法でやっていました。新しいプロトタイプではArduinoを使っています。これは、パワフルなハードウェアとソフトウェアのプラットフォームで、我々のように技術にうとい人にも、簡単なプログラミング環境で、さまざまなデジタル制御の可能性を与えてくれます。このデジタルモデルに移行したことで、機能面でまったく新しい可能性の世界が切り開かれました。正常に動くようになるまでには、何度も失敗を繰り返しました(私たち2人は、技術の経験がないデザイン科の学生です)。とても長い時間、私たちは目を皿にしてLEDドライバーのデータシートを解読し、ヘタクソなコードをデバッグし、ハンダ付けの技術を磨きました。その後、私たちよりずっと頭のいい人たちを雇うことにしました。自分たちの能力の限界を感じたからです。
その後、お金の問題や、特許の取得法といったビジネス関係の問題に対処することになった。いくつもの補助金を受け取ることで、初期の出費はカバーできたのだが、今は彼らのアイデアを市場に売り出すために、企業との提携を探っているようだ。商品化したいMakerなアイデアのある人は、ぜひともこの記事を読んでほしい。
– John Baichtal
[原文]