Maker Faire Romeは超満員となった。
ヨーロッパで初めての大規模Maker FaireとなったMaker Faire Rome には、驚くほど幅広い層のMakerや出展者が集まった。ボクも参加できてラッキーだった。
ボクが気に入った展示のひとつは、Roland DG エリアにあった。2つのマシンを組み合わせて、いろいろなオブジェクトや素材を自由にデザインできるというものだ。Roland VersaStudio BN-20はインクジェットプリンターであり、カッターでもある。デザインを布やラベルに印刷できる。Sublivent Pro A3/A4は特別なオーブンで、デザインを平らなものや立体物に熱転写する。
この2つのマシンを使えば、iPhoneやGalaxy S3のカスタムケースを作ることができる。ボクがそのブースにいたとき、Galaxy S3のケースをデザインしてみないかと言われたので、デザインを渡すと、彼らはケースの作り方を見せてくれた。
まずは画像を取り込み、VersaStudio BN-20を使って金色のフィルムにそれを印刷した。印刷が終わると、それをSublivent Pro A3/A4に移した。そして、フォーマーの中にGalaxy S3用のホルダーを置き、そこに無地のケースをセットした。その上に、画像を印刷した側を下にしてフィルムを被せる。フィルムをシールして、Sublivent Pro A3/A4に入れる。その中では空気が抜かれ、加熱され、ケースに画像が転写される。数秒後、ケースを取り出しフィルムを剥がすと、画像はケースに写っていた。
デザインを印刷。
オーブンの中へ。
ターディスが呼んでいる。
いろいろなデザインが可能。
もうひとつ、ビックリしたのがRoland iModela iM-01だ。これは、900ドルのデスクトップCNC。会場では、プロトタイプに最適な Arduinoのシールド用のプリント基板をカットしていた。このマシンでワックスを削り出してオブジェクトも作っていた。
プリント基板を切り出すiModela iM-01。
ワックスを削り出すiModela iM-01。
もうひとつ、FilaMaker も面白かった。FilaMakerはプラスティックを細かく砕いて、熱を加えて新しいフィラメントを作るというマシンだ。プリントに失敗したプラスティックや、ペットボトル、プラスティックのカップなど、プラスティックゴミが使える。FilaMakerと同じ部屋には、巨大な3Dプリンターがあって、粘土でプリントを行っていた。それはPowerWASP という名前のプリンターだ。粘土の層を重ねて巣を作るポッターワスプ(トックリハチ)から名前を取ったのだそうだ。実際に動く巨大なArduinoとブレッドボードもあった。
プラスティックを粉砕してプリント用のフィラメントを作るFilaMaker。
粘土で3DプリントするPowerWASP。
巨大なArduinoスターターキット。
Maker Faire Romeは、Makerや一般客を大勢集めて大成功だった。2日目には収容人数いっぱいになってしまった。Maker Faire Romeはこれから大きくなっていくだろう。また、ヨーロッパの各地でもMaker Faireが始まることを期待したい。
訳者から: このレポートは16歳のMaker、Joe Hudyくんによるもの。彼はホワイトハウスのサイエンスフェアで空気砲を披露し、オバマ大統領を試射を行ったことで知られている。今は3Dスキャナーを開発中とか。
– Joe Hudy
[原文 ]