2014.02.20
雪関連プロジェクト10本と雪に関する科学、ビデオ、アート
冬はまだ終わらない。だから、遊んでしまおう。私のように雪が大好きな人も、雪解けが待ち遠しい人も、雪ってビックリするほど面白い特徴を持っていることは認めるでしょう。そこで、MAKEのアーカイブから、雪に関するプロジェクト、雪の科学、Makerが製作した雪のビデオ、美しい雪のアートなどを拾ってみた。
上の写真は雪の専門家でカリフォルニア工科大学教授のKen Libbrechtが撮影したもの。
プロジェクト
コンボ・スノーガン
雪が降らなくてガッカリしている人も、寒い地域に住んでいれば雪が楽しめる。Make: Labsの元インターン、Steven Lemosがスノーガンの作り方を教えてくれる。材料代はわずか90ドル。近所のホームセンターで買えるものと、ちょっと上等なスプレーノズルと、ある程度の水圧のある水道と、エアーコンプレッサーがあればできる。(MAKE英語版 Volume 21より)
スノーグローブのランタン
スノーグローブは簡単にできて、雪のデッキや小道に並べると幻想的に光る。作り方はごく簡単。風船に水を入れて凍らせたら、風船を切りとって、氷に穴を開けてロウソクを入れる。するとほのかに光る。
遠隔操縦除雪車
インディアナ州フォートウェインに住むMaker Aeron Makinは、いちいち外にでなくても雪かきができる方法を考えた。実際、彼は、遠隔操縦除雪車の作り方を公開している。費用は1000ドル以内。8時間で作れる。
バックカントリー用スプリットボード
リフトの列に並んで、平らなゲレンデを滑るのに飽きてしまった人で、山の中で自由に滑りたいスノーボーダーは、MAKEのイラストレーター、Damien ScoginがMAKE英語版 Volume 20に書いたスプリットボードの詳しい作り方をどうぞ。ボードを半分に切って、Voile Split Kitを使って作る(2枚のボードで山を登ったら、金具で2枚をつなげて、滑り降りる)。
シャボン玉写真のコツとテクニック
タホ湖の近くに住む写真家、Tom Falconerは、雪の多い地方ならではの美しい写真を多く撮っている。なかでも、凍ったシャボン玉の写真には目を見張る。私たちが彼に話を聞くと、快くその撮影のコツとテクニックを教えてくれた。
スタッド付き自転車用タイヤとチェーン
冬だからっておかまいなく自転車に乗りたいハードコアな自転車乗りなら、Makeコミュニティのメンバー、Chad Schneiderの、自転車のタイヤに滑り止めのスタッドやチェーンを装着する方法のチュートリアルを見ておくべし。
ダーク・アンド・スノー・ストーミー
雪遊びの日にピッタリの飲み物は、伝統的なカクテル、ダーク・アンド・ストーミーを、グラスいっぱいの雪から作る「ダーク・アンド・スノー・ストーミー」だ。新鮮なパウダースノーを山盛りにして、小さな松ぼっくりを添えれば完璧。
雪の結晶の撮影方法
カリフォルニア工科大学物理学教授のKen Libbrechtは、もっとも有名な雪の結晶の研究者であり写真家だ。『Ken Libbrecht’s Field Guide to Snowflakes』や『The Art of the Snowflake: A Photographic Album』といった著書もある。彼の顕微鏡写真のための装置を見て欲しい。ビックリするような雪の結晶の写真を自分でも撮れるかも。
巨大スノーグローブ
本物の雪とは関係ないのだが、大きなスノーグローブはみんな好きでしょ? これはMAKEのテクニカルエディター、Sean Michael Raganの作品。これの作り方を紹介した彼の記事は、こんな記憶に残る文章で始まった。「このプロジェクトは、人生のなかで遅かれ早かれすべての人が気づく強い欲求に、自分も気づいたことから始まった。それを満たすものはただひとつ、”Say hello to my little friend” スノーグローブだ」
スター・ウォーズの雪の結晶
Matters of Greyは、19種類のスター・ウォーズの雪の結晶の型紙を作った。無料でダウンロードできる。まさに、ストームトゥルーパーの結晶。
科学
雪の結晶の化学
米国化学会は、雪の結晶の形成に関わる化学を解説した面白い2分間のビデオを公開している。気温の違いによって枝の増え方が違うなどの解説が見られる。本当に同じ結晶は2つとないのか? それは結晶の大きさによっても違ってくるらしい。
雪の科学
MAKE英語版 Volume 21で、Forrest M. Mimsは、地面に降った雪の結晶の評価方法を教えてくれた。雪の結晶を見ると、ヒートアイランド現象の様子や空気中の塵のことがわかるという。さらにMimsは、それを発展させて、ImageJ画像解析ソフトウェアを使って雪の写真を調べる方法も教えてくれた。
ビデオ
ナイト(スノー)ライダー
雪の降る夜をライトアップするなら、特製のLEDスーツを着てパウダースノーの中にスラッシュするのが最高。ファッション写真家で映画監督でもあるJacob Suttonはこの素晴らしいビデオを制作した。プロスノーボーダーのWilliam Hughesが南フランスのローヌアルプ地域圏にあるティーニュの山を、John Spatcherが作ったスーツを着て滑り降りる映像だ。
TRON風ムーンライトスキー(日本語記事)
上の映像に刺激されたブリティッシュコロンビア州ウィスラーのSwitchback Entertainmentは、サロモンのFreeski TV用に、ELワイヤーを仕込んだウェアを着たスキーヤーたちのショートビデオを制作した(パウダースノーの中を滑るシリアスなシーンもある)。撮影に使用した照明は、小さなヘッドランプ、月明かり、そしてELワイヤーのみだ。
燃える雪:森林火災の中を滑る
これもまた、Switchback Entertainment制作のすごいビデオだ。燃える林の中をスキーヤーが滑る、幻想的な火と氷の映像だ。ものすごく気になる光景だ。なぜこんなビデオを作ったのか、どうしても聞きたくなった。The Burnの監督と撮影と編集を行ったSwitchbackのJeff Thomasが、撮影方法と、視覚効果の合成に使ったソフトウェアについて教えてくれた。詳しい内容はこちら(英語)をどうぞ。
雪中のドローン:ナイキの「Never Not」撮影の裏話(日本語記事)
MAKE本社で最初のDrones Invitationalを開催したとき、ロサンゼルスの映像作家、デザイナー、ドローン専門家の集まりであるDrone Dudesの人たちに会うことができた。彼らは、カナダの山奥でナイキの新しいスノーボードビデオ『Never Not』の撮影の裏話を教えてくれた。Drone Dudesのパイロットで映像カメラマンのAndrew H. Petersonが、雪の高山での装置の様子など、詳しい話を聞かせてくれた。
アート
大規模な雪ぐつアートから、雪のAT-AT、虹色イグルー、雪の足などなど。
Simon Beckの幾何学的な巨大雪ぐつアート。
Daniel Grayの虹色イグルー。
Andrew Salomoneの自画像スキーマスク。
Miguel Valenzuelaの雪のAT-AT。
Signal Snowboardsのイタリアンなガラスのスノーボード。
雪の足。見たまんま。
Mammoth Mountainの雪のアートパーク。
Cornelia Konradsの彫刻『決断の瞬間』
これは雪ではないが、とっても美しい光景だ。写真家、Gary Jensenが、シカゴのFulton Market Cold Strage Companyが90年間、食肉の貯蔵に使っていた10階建ての建物の霜を取るという大がかりな作業を記録したものだ。(壮大なる霜取り作戦[日本語記事])
– Goli Mohammadi
[原文]