Fabrication

2014.02.18

Printrbotがオール金属製3Dプリンターを発表

Text by kanai

3Dプリンターのトップメーカーのひとつ、Printrbotは、ローコストでオープンソースの木製フレームのマシンで有名だが、今度の新製品は、2年前にKickstarterの成功によって起業したこのメーカーにとって、革命的なものとなる。

もっとも大きな特徴は、フレームがアルミと鉄でできていること。サイズは、レーザーカットの合板を使った現行モデルのSimpleよりやや大きめだ。真っ赤なパウダーコート塗装が目を惹く。プリントベッドも大きくなり、6×6×6インチ(約15センチ立方)となった(木製のSimpleは4×4×4インチ(約10センチ立方)だ)。プリントサイズが大きくなったのは、8ミリから12ミリに伸びた新しいZ軸ロッドのお陰だ。Printrbotの創設者、Brook DrummはMAKEを訪れ、それによってプリンターが盤石になったと語っていた。

我々のテストの結果では、金属版のSimpleは、現行の木製版に比べてプリント品質、安定性、簡便さ、プリント速度で優れている。金属のフレームはかっこいいが、音の低減にも役立っている。MAKEのオフィスでテストプリントしたときも、(Maker’s Simpleとも呼ばれる)木製のものに比べて、新しいSimpleはずっと静かだった。

新しいSimpleには、Z軸の終端調整ノブと自動水平調整式のベッドも追加された。我々が行った最新の3Dプリンターのテストでは、2つのメーカーしか採用していなかった機能だ。それによってプリントはずっと簡単になる。Brookは最初のテストのときにベッドを20度傾けてみたのだが、完璧にプリントができた。

金属版のSimpleは春に発売予定だ。価格はまだ発表されていないが、Brookによると、木製Simple(399ドル)とPrintrbot Junior(699ドル)の中間になるという。Printrbotでは、完成品の木製Simpleをこれに置き換える予定だそうだ。木製版のキット(299ドル)はこれまでどおり販売される。間もなく、PrintrbotとMakershedで予約を受け付ける(予約開始のお知らせが欲しい人は、下のフォームから申し込んでほしい)。

これは間違いなく、Printrbotでもっとも洗練されたマシンだ。業務用グレードといった感じすらする。見た目もクールだし、プリント品質もよいし、なんと言ってもカリフォルニア製だ。発売されたら、すぐさま手に入れたい。

– Nick Parks

原文