Fabrication

2014.10.15

Formlabsが考えたレンズを3Dプリントする方法

Text by kanai

lens_1

3Dプリント方式の長短については、いろいろと論議されている。方式には、熱積層造形(フィラメントを使うもの)、光造形(レジンを使うもの)、粉末焼結積層造形(レーザーで粉末を溶かすもの)とがあるが、それぞれに長所と短所があり、コストや機能も異なる。このFormlabsのプロジェクトは、本当の意味で光造形型プリンターの新しい世界を切り拓くものだ。彼らは光学レンズをプリントした。

これを実現させるうえで、いくつかの画期的な計画や考え方が活かされている。レンズは、プリントしてすぐにレンズとして使えるわけではない。レンズ工場を覗いてみれば、従来方式で作られたレンズでも、仕上げに相当の量の仕事が必要であることがわかる。このレンズでプリントされるものには、レンズ本体のほかに、電動ドリルに装着できるようにデザインされたサポート材も含まれている。この賢いアイデアによって、レンズの研磨が楽に行えるようになるのだ。

Left to right: (1) Lens printed with supports in clear resin with 50 micron layers. “Housing” connected to lens with 12 x 1mm thickLA posts has 6mm rod to fit into cordless drill. (2) Convex side of lens polished. (3) Housing removed. (4) Press fit housing to polish flat side of lens.
左から右へ (1) 透明レジンを使い、50ミクロンのレイヤーでプリントされたレンズ。12 × 1ミリのサポート材に支えられているのは、電動ドリルに装着するための6ミリ径のロッド。 (2) レンズの凸面を研磨したところ。 (3) ハウジングを取り外したところ。 (4) レンズの裏面を研磨するために押し込んで使うハウジング。

彼らのサイトで、もっとたくさんの写真を見ることができる。また、デザインファイルをダウンロードして、自分で試してみることもできる。あとは、誰が最初に度付き眼鏡をプリントするかだ。

– Caleb Kraft

原文