2015.02.25
6軸ロボットアーム式3Dプリンターで蜘蛛の巣をプリント
業務用ロボットの多くは独自システムを採用しているが、この実験的マシンであるKUKAアームは、Arduino MEGAを使って6軸の3Dプリントをコントロールし、自然界に存在する形状を模倣している。
カスタムツールヘッド(3Dプリント・エクストルーダー)を装着したこのKUKAアームは、サイズは大きいが、よく見てみると、温度とエクストルーダーのコントロールはArduino MEGAで行なわれていることがわかる。Arduino MEGAは、デスクトップ3Dプリンターの生みの親であるRepRapコミュニティーのお気に入りだ。
このプロジェクトの目的のひとつに、自然界で発見された形状を再現する技術のデモンストレーションがある。
蜘蛛の糸の微小な構造を模倣することで、新しい製造方式が作業工程に加わりました。これにより、自分で自分をサポートする単純な形状が作れるようになり、それが地面からどのように生えていくかを表現できるようになりました。生物を模倣することで、素材はそれ自身の最大のポテンシャルを発揮できるようになります。
KUKAアームは誰にでも使えるものではないが、Arduinoなら誰にでも使える。
ロボットアームの先端のエフェクターはArduinoがベースになっています。各プリンティングヘッドにはヒーターが内蔵されていて、適度な範囲で温度を保つように個別にプログラミングされています。また、プリンティングヘッドの先端に圧搾空気を送り出して素材を冷却し硬化させるための管も付いています。4つの素材(ABS)送り出しシステムは、一般の3Dプリンターと同様に4つのサーボで個別にドライブされます。ただし、ひとつモーターが中央のターンプレートの回転用に使われます。送り出しと回転の両方の速度は、中央スタックのスイッチで切り替えることができます。それを使えば、構造の形状は、デザイナーのアイデアに従って調整できるようになります。
カスタムツールを装着した KUKA アームは、大学や企業の研究開発室で使われている。使用目的に応じて、ツールヘッドが交換できるようになっている。
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