2015.05.25
ArduinoがAdafruitと製造面で提携。新ブランドGenuinoを発表
Adafruitとアメリカでの製造パートナーシップを結び、国際的な新しい姉妹ブランド、Genuinoを立ち上げたArduino.ccは、この数カ月間に持ち上がった製造に関する問題について発表を行った。
2015年3月、オープンソースボードのメーカー、Arduino.ccは、かつての製造パートナーからボードの所有権を主張された。その製造パートナーは独自のArduino製品の製造とウェブサイトを立ち上げ、販売業者にArduino.ccの製品を扱わないよう要請した。
Arduinoの共同創設者、Massimo Banziと彼のチームは、3月に概要を話しただけで、この事件を一般には公開しなかった。それには法的な理由があった。その間、販売業者とArduinoコミュニティは、Arduino.ccから新型ボードの購入が難しくなっていた。
Adafruitとの新しい製造パートナーシップは、2015年、Maker Faire Bay Areaで発表され、アメリカからの調達を可能にした。これにより、新形ボードの製造はイタリアからアメリカ(マンハッタンのAdafruit)に移ることとなり、アメリカの販売業者は、これまでよりも素早く製品が入手できるようになる。Banziによれば、製造は7月に開始されるという。そこでは、由緒あるUNOを含む、Arduinoの主要製品が作られる。
姉妹ボード、Genuino(イタリア語のgenuin(本物)に、-uinoというお馴染みの語尾をくっつけた名前)は、あらゆる市場に向けてのArduino.ccによるボードの生産を可能にするものだ。これなら法的な手続きが続いている間でも、製品を出荷できる。さらに、より地元の密着した製造が可能になる。この新ブランドからは、Arduinoユーザーにお馴染みの製品が作られる。一部地域では、お馴染みの緑と白のボードでGenuino Unoも間もなく登場するだろう。
多くのパートナーの名前を連ねての発表が近々行われる。Banziによれば、彼らの最初の製品は、インドのバンガロールでデザインと開発が行われる。名前はModulinoだ。待望のArduino Zeroは、6月9日に発売される予定だ。
日本語版編注:本記事に関連して、スイッチサイエンスさんのサイトでは、「Genuino」発表の際のレポート「新ブランド「Genuino」が発表されました。」と本記事で「製造パートナー」と称されているArduino.SRL(arduino.org)のCEOであるFederico Musto氏の執筆したThe full storyの翻訳(抄訳)が掲載されています。また、この日本語訳記事では、元記事を一部編集しました。
[原文]