2016.02.17
魚が泳ぐ方向に移動する金魚鉢
Adam Ben-Drorは、彼のペットのベタ(魚の一種)、Joseを、その限定的で固定された住み処から解放してやる方法を考えた。そして、このニュージーランドのプロジェクトデザイナーは、魚が泳ぐ方向に平らな場所を移動できる金魚鉢を開発した。Abovemarineとして知られるこの移動式金魚鉢は、3つのオムニホイールによって、魚が向いた方向に回転することなく移動できる。上部にはウェブカメラがあり、魚の動きをリアルタイムで感知している。その方向情報をOpenCVを走らせたコンピューターで処理し、金魚鉢を動かす。
Ben-Drorは、いつもプログラムよりもモデリングのほうを先に行う。プログラムは微調整と仕上げの段階だ。「プロジェクトを行うときはいつもそうなのですが、ダンボール、木材、アクリルなど、身近な素材でさまざまなプロトタイピングを重ね合わせました。また、フォームを使って形状の研究を行い、CADで金魚鉢の物理的な形を仕上げました」と彼は話している。
Ben-Drorは、手から餌を食べるようにJoseを仕込んだ。そしてJoseは、Ben-Drorが手に持っているものを判断して、そちらの方向に泳ぐようになった。これが実質的に彼の動く家の操縦法の訓練だ。今では、Joseは人間や動物など他の種族との交流ができるようになり、同時に猫や寿司職人から逃げることもできるようになった。
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