アルキメデスは言った。「十分に長い棒とそれを載せる支点があれば、世界を動かしてみせよう」と。簡単な機構の力に関する彼の永遠の知恵は、適切な工具を選択するときにも活かすことができる。とくに、何を切るかによって変わる最適なノコギリの選択だ。
普通のハンドソー
もっともノコギリらしい、あらゆる木材に対応したノコギリだ。この道具が世界を変えたことは言うまでもない。2×4をただ切ってるだけで、疲れてきたことを教えてくれる便利な工具でもある。
ハックソー(金ノコ)
このタイプのハックソーには、目の細かい刃がCフレームで引っ張るように取り付けられている。通常は金属やプラスティックの切断に使われる。アルミを切るときは、とくにきれいに保っておくことが必要だ。柔らかい金属では刃の動きが悪くなるからだ。
日本式のノコギリ
引いて切るタイプのノコギリだ。刃は薄く、片側が横びき刃、もう片側が縦びき刃になっている。目の詰まった木材を切るのに適していて、最初に横ひき刃でガイドラインを引いておき、その上から縦ひき刃で切断するとよい。この「両刃」スタイルがもっとも便利だ。
コーピングソー(糸ノコ)
アーティスト御用達のノコギリ。シンプルながら便利な工具だ。細い刃をCフレームに取り付けて使う。金属でも木材でも、対応する刃を取り替えることで切断できる。細かい曲線が切れるところが特徴だが、もっとも便利なのは、刃を外してドリルで開けた穴に通し、そこから切り始められるところだ。
ジグソー
合板やポリカーボネートの板から好きな形を切り抜きたいときは、こいつが便利だ。正確に真っ直ぐな線を切るには向いていない。熟練の使い手であっても、正確に切れないことがある。
サーキュラーソー(丸ノコ)
電気丸ノコには2つのタイプがある。ワームドライブとサイドワインダーだ。ワームドライブは強力なトルクがあり、湿った丸太やコンクリートの切断ができる。刃の後ろにハンドルがあるため、キックバックが少ない。刃は左側にあるので、線を目で見ながら切れるのがよい。サイドワインダーはモーターに刃が直接付いているので、その分軽いがトルクも小さい。
テーブルソー
縦びき、横びき、斜め切り、ベベルなど、これひとつですべてこなせる。ポータブルとは言えないが、店で買えるなかでもっとも便利なツールだ。
バンドソー
金属と木材の切断には、おそらくこれがいちばん便利だろう。切断能力が非常に高く、しかも静かだ。夜中に使ってもご近所を起こすことがない。ジグソーと同じく、バンドソーも慎重に使わなければ違う方向を切ってしまう。
マイターソー
角を切ってはいけないとお父さんに言われたかもしれないが、これはそのためのノコギリだ。手持ち式バージョンにはマイターボックスが付属していて、45度と90度の切断ができる。コンパウンドマイターなどの電動式の場合は、好きな角度に切れるため、繰形やトリム作業も行える。
オシレーティングソー
この革新的なツールは、数年前からクリスマスプレゼントとして流行るようになった。しかし整形外科医は、昔からこの殺菌版を使っていた。振動する刃は、限られたスペースでの細かい作業に向いている。
肉や骨を切るためのノコギリは特殊なものだが、どのノコギリもその役割を果たすことができる。安全第一!
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